堂林、菊池、丸ときて次は鈴木誠也、”カープ女子株”急上昇の予感

カープ

2014年11月08日: 編集部

ＩＢＡＦ主催の第1回２１Ｕワールドカップが11月7日に台湾・台中市で始まった。

平田監督（阪神）の下、プロ・アマ混成チームで臨んだ日本は、１次ラウンドＢ組初戦の相手、オーストラリアに９－７で逆転勝ち。６－７で迎えた九回に3点を奪う際どい形での初戦突破になった。

日本は9日にオランダ、11日にニカラグアと対戦。５カ国で争うＢ組で３位までに入れば２次ラウンドに進出できる。

なおＡ組は、チャイニーズ・タイペイ、チェコ、イタリア、韓国、メキシコ、ニュージーランドで争う。

両グループ上位３チーム、計６チームによる２次ラウンドでは別組の3チームとそれぞれ対戦を行い、各チームの順位は、第2ラウンドの試合結果と、第1ラウンドの試合のうち第2ラウンド進出チームとの対戦結果を合計して決まる。

決勝ラウンドでは２次ラウンドの１位と２位で優勝を争い、３位と４位で３位決定戦を行う。

遅まきながら野球の「年代別」国際大会がスタートした。その記念すべき初戦の日本代表スタメンに「三番ライト」で名を連ねた広島の鈴木誠也が４打数３安打で”デビュー戦”を飾った。

試合は打ち合いになった。初回、無死二塁の場面では鈴木誠也が左前打してチャンスを広げ、そこから日本は５点を挙げた。

しかし１－５で迎えた四回に５点を返されて５－６。五回にも１点を追加された。

六回に１点を返した日本は６－７で迎えた九回、若き侍ジャパンの意地を見せた。

一死から五番榎本（楽天・オーバーエイジ）、六番三好（楽天・２１歳）の連続四球で一、二塁の好機を作ると続く北條（阪神・二十歳）が右越打。ここで相手のミスが絡み同点に追いつくと、さらに若月（オリックス・１９歳）が右前適時打して８対7と勝ち越しに成功。さらに、辻（巨人・二十歳）の左前打で貴重な追加点を挙げその裏、野村（三菱日立ＰＳ・２１歳）が３人斬りで逃げ切った。

近藤（日本ハム・二十歳）、榎本とともにＵ２１日本代表のクリーンアップを任された鈴木誠也はプロ２年目の二十歳。昨年の今頃は宮崎県日南市の天福球場で汗と泥にまみれていた。

昨年の広島は球団史上初のクライマックスシリーズ進出を果たし、プロ野球ファンの誰もが驚嘆した赤く染まった甲子園でその力を存分に発揮した。

しかし、レギュラーシーズン終了と同時に一軍メンバーを外された鈴木誠也には残念ながらそのメンバーに加わることができなかった。その悔しさをバネにして１年をかけて精進してきた。そして迎えた今季、チーム２度目のクライマックスシリーズ、ファーストステージの甲子園の舞台では、第２戦「七番ライト」でのスタメンを勝ち取った。

ただ、結果は４打数ノーヒットで七回、一死満塁の場面ではボールカウント１－１から打って出てサードゴロに倒れた。チームは２１イニング連続無得点の不名誉な記録ともに２年連続のファイナルステージ進出を逃した。

「クライマックスシリーズでいい経験をさせてもらったけど、まだまだぜんぜん力不足であることがよくわかりました。野球をいくらでもやらせてもらえる環境に自分は身を置いているのですから、今じゃないとできないことをとことんやっていきたい。ワールドカップ、日本代表は初めての経験ですけど、打つこと守ることどんどん攻めていきたいと思います」

強い思いを胸に乗り込んだ国際舞台で背負う番号は「１」番。試合前には来賓として現地を訪れたソフトバンクの王会長から声をかけられ握手も交わした。

同じように野球漬けの毎日を過ごしてきた堂林や菊池、丸もまたオールスター戦やクライマックスシリーズ、あるいは国際大会をスプリングボードにして大きく成長していった。菊池と丸は昨年のちょうどこの時期、日本代表・小久保監督のもとで台湾で開催された強化試合に出場していた。

鈴木誠也もまた同じような道を歩みながら、やがて全国カープ女子からの高い支持率を集めるトップ選手に育っていくことになる。広島で背負う背番号は「５１」、やがては「セイヤ」の名で売り出すことにもなる、かもしれない…。

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