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2014年09月05日
編集部

原監督「ほんとに勝ったのかな?」でもM22点灯の巨人、そして広島の3連敗は必然…、5点以上取る工夫が足りなかった…?

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「首位に立てる、かも…」と勇んで臨んだ巨人との直接対決で広島が3連敗を喫した。巨人にM22が点灯してゲーム差は4に開いた。広島の23年ぶりの優勝はイッキに遠のいていったことになる。

 

戦前の予想は次のようなものだった。(★がすでにひろスポ!で紹介済の記事の要旨)

 

★野村監督就任以降、過去4シーズンと比べて広島の対巨人戦打率は2割7分6厘、対戦防御率3・56。さらに対巨人戦総得点80に対し総失点65の得失点差プラス15はいずれも “最高値”。

このように広島優位を予想したが結果的には真逆になった。

 

★今季の対戦スコアを見てみると広島が巨人に勝った9試合のうち4点以下の試合は1試合しかない。…ということは巨人にしてみれば投手陣の踏ん張りが勝敗のカギを握っている、ということになる。昨年までの広島投手陣対巨人打線の図式が、今季に限っては広島攻撃陣対巨人投手陣に移行しており、杉内、小山、澤村の3先発投手の出来、不出来が首位攻防戦の行方を左右する可能性は大。

 

巨人3先発投手には結果的にすべて勝ち星がついた。…ということで完全にこの3投手によって3連戦がコントロールされた。

 

★一日置いて9月2日から巨人対広島の3連戦が長野、前橋、宇都宮と場所を変えながら行われる。ホームもアウェーもほとんど関係ないニュートラルなグラウンドで運やツキをも味方にしながら3連戦の最後に笑うのはどちらだろうか?

 

「運やツキ」は完全に巨人サイドに味方した。雨に弱い前田健太は突然、制球を乱し、澤村に勝るとも劣らない威力のストレートを投げ込む福井は長野のバットを真っ二つにへし折ったが、ニゴロが併殺崩れとなる間に決勝点を許した。

 

★8月15日、マツダスタジアム。広島は巨人との3連戦の初戦に合わせて前田健太を先発に立てたが結果はまさかの3回7失点KO…。雨の中で右腕エースの制球に狂いが生じ、2対7で完敗を喫した結果、また貯金が2まで目減りした。ところが残る2戦を12対2、5対4で取り返した広島は、そのあとDeNA、阪神、ヤクルト相手に4カード連続の勝ち越しをやってのけ、今回のナゴヤドームで中日に3タテを食らわせた。そしてついに貯金を10に戻したのである。

巨人はその間、貯金12から14の間を上下して今回、DeNA3連戦に負け越して貯金12…。もたついている間に広島の猛追を食らった格好だが、得失点差プラス17で8月に突入した広島の8月の月間得失点差はプラス30…。このままいけば広島の首位浮上は必然となる。なお広島は1991年以来優勝から遠ざかっており、巨人は最近の10年間だけを見ても5度のリーグ優勝、2度の日本一に輝いている。

 

広島は中日に3タテを食らわせはしたが、実は改めてスコアを見返すと中日自滅の部分もかなりの割合を占める。そして中日3連戦のうち1、2戦は四番にエルドレッドを据え、それが不発に終わると第3戦では三番・菊池、四番・、丸という初めての並びを試し、幸運にも?6対4で競り勝った。

 

だが、巨人との1、2戦ではこの新三、四番が十分に機能せず、今夜の第3戦で四番にロサリオ、三番に丸、二番に菊池と以前の形に戻した。ただ、大事な3連戦で一度、巨人サイドに傾いた流れはもう戻ってこなかった。時すでに遅し…。八回、二塁打の菊池を置いて丸のいい当たりがセカンド正面を突き併殺に取られるなど、最後までツキに見放された。

 

ところで3連戦を終えて巨人はシーズン総得点474、総失点473でわずかに「1」とはいえ得失点差でプラスに転じた。これで「得失点差マイナスで首位の珍事」などと言われなくて済む?

 

逆に広島は得失点差がいまだにプラス41もあるのに巨人に大差をつけられた。巨人・原監督は第2戦のあと「結果…勝った、だけどほんとに勝ったのかな…?」と真顔で話していた。

 

この3連戦のヒットの数は広島から見て16本と12本、11本と6本、そして福井と澤村の素晴らしい投げ合いが展開された3戦目が9本と4本。ヒットの数で圧倒したにもかかわらず、広島は最初に“注文”したノルマ!?の「5点以上」(表記は「4点以下の試合は1試合しかない」)に一度も届かなかった。

 

…ということは広島の3連敗は必然で、あらっぽくまとめれば少ない手数で勢いのあった広島をカウンター気味にKOした巨人側セコンドの大勝利、ということになる。

 

「大勝利」は言い過ぎでは?とカープ女子に怒られるかもしれないが、3連勝で貯金15、これは残念ながら巨人今季最多。それは貯金20という優勝への最終ラインが手の届くところとなったことを意味している。

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