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2015年04月06日
ちゃこ

JTサンダーズ、悲願の初優勝をその手でつかみ取ることができた訳

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JTファンと歓喜
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    飛翔会

  • 2

    ダグ

  • レッドヘルメット

今年は、シーズン当初から、出場することを「予定」していた、『ファイナルステージ・決勝戦』でした。

どの選手にインタビューしても、「優勝する」「去年のあの場所に行く」と言っていました。

昨シーズンは、「出場」するだけでドキドキで、試合(決勝戦)は無我夢中で、気がついたら5セットも戦って、結果は「負け」で…。呆然とコートに座り込んで、優勝チームのパナソニックのインタビューを聞いていた姿が印象的でした。

 

ビスコ監督になって、2年目。

強いサーブ、堅実なレシーブと繋ぎ、確固としたブロックシステム。

バレーボールをやるものにとっては、当たり前の、「基本中の基本」を大事にする、ビスコ体制が、チーム全体にしっかりと染み付いた、今年度だったと思います。

「繋ぐ」意識をしっかり持つ。それは、助っ人オポジットも例外ではない。

レオは、ビスコ体制を体現してくれる助っ人でした。

また、チームが一つにまとまるには、確固としたリーダーが必要です。去年の越川さんは“実質”リーダーだったけど、キャプテンマークはつけていなかった。今年は、背番号も変更し、その番号の下にしっかりとキャプテンマークを背負って、スタートしたのです。去年と同じなはずがありません。

その越川キャプテンのもと、「2人が居てくれるから、あまりゴチャゴチャ考えなくて気楽に(主将を)やれた」と言う、酒井・町野の“チーム最年長”ペアが、システムの要であるレシーブとブロックをばっちり支えました。

 

全ては、第1セットに尽きると思います。

 

41-39

 

バレーボールの試合で、こんな数字に出会うとは思いませんでした。

 

20点ラインでギアを上げ、20-19と逆転!…したのに、23-23となり、その後が両者一歩も譲らず。

セットポイントを取られても、連続ポイントを許さない戦いが続きます。

30点台に入っても、試合は膠着状態。

35点を過ぎてもまだ続くこのセットが、永久に終わらないのではないか、と思ったぐらい。

両者、集中力を切らさず拾って繋ぎ、セッターの2人(JT深津・長男。サントリー阿部)は攻撃の的を絞らせないトス回しで、ブロックがなかなか出ませんでした。

 

最後は、JTが、サントリーのセットポイントの状態から3ポイント連取!して、このセットを取りました。

このセットを決めるのは、これじゃないと、もう決まらないだろう、と本当に思いました。

連続スパイクポイントに加えて、相手のスパイクミスでした。JTのスパイカーは、越川と小澤。

 

この試合での越川さんの対角はずっと小澤くん。この試合を限りに、現役引退・JT退部・東海大学大学院進学が決まっている小澤くんのプレーする姿を見るのはこれが最後かと思うと試合の途中でもウルウルしてしまい…いけませんね。(小澤くんも試合中から目と鼻を赤くしてました)

 

引退する小澤

 

第2セットに入って、ちょっとして、サントリー阿部が足を引きずって交代を告げられ、セッターが岡本に。

阿部はベンチで下を向いて泣いていて、ジルソン監督に頭をつかまれて顔を上げさせられて、説諭されて、撫でられていました。

セッターが岡本に変わったサントリーを相手に、JTは“ブロック祭り”状態に!

 

レギュラーシーズンとファイナル6。計4戦の勝敗は、2勝2敗。一見“五分”のように見えますが、

JTの2勝は、どちらも、3-0のストレート勝ち。

比べて、サントリーの2勝は、どちらも3-2のフルセットまでもつれた上の勝利です。

そして、サントリーの勝ち試合のセッターは全て阿部。負け試合は岡本です。

サントリー阿部がコートから下がった時に、初優勝が叶うパーセンテージはグンと上がったはずです。サントリーの選手もわかっているのか、集中力が切れてミスを連発。差がドンドン開いていきました。

 

象徴的だったのが、第2セットで、セッター岡本に変わった後の鈴木の速攻でした。鈴木の入りを見て、「わ!!また、やられた!抜かれる~」と思ったのに、筧本がドシャットしたのです。

???

第1セットでは、あれを散々やられたんです。筧本はマークしていたのに止まらなかった。なのに、同じタイミングに見えるのに、ドシャット?

二回同じことがあって、納得!

鈴木は、打てる状態になっているけど、トスが来ないから待ってる。コンマ1秒の中の話ですよ。でもその“間”があるだけで、筧本の手が間に合ってしまうのです。

阿部、恐るべし。

全日本に居た時に、1人でもまともに阿部のトスが打てる人がいたら、日本はあそこまで弱くならなかったと思うけど。

 

もう一人、サントリーをファイナルステージまで引き上げた、“影の主役”が、最優秀新人賞を取った、鶴田です。

サントリーは、攻撃力と守備力の釣り合いのとれたWSがいなくて、苦労していた。ヨネタツも松崎も守備いいけど、いかんせん、小さい。栗山はパワーあるけど、守備に難ありで、控えOPになっていた。ジルソン監督になって、栗山をWS登録に変更した、と聞き、すっごくサーブレシーブの練習したんかな~  JTの小澤も八子も、基本のレシーブ反復練習でかなり上手くなったしなぁ~   と思ってて。シーズン始まってみたら、なんじゃ!?あれは!?  OPの立ち位置に人間が2人立ってる!? エバと栗山!?2人OPかい!?サーブレシーブどうするんじゃ!?  と思っていたら、常識はずれな守備範囲を守る鶴田がいた。

そう。カープで言うと、菊池みたいな感じ。

栗山を狙ってるのに、なぜかそこに鶴田が居る…。

なんでそんなとこにおるんじゃ~!!って感じですよ。

JTの戦法は、サーブでレシーブを崩し、良い形の攻撃をさせないこと。

サービスエースを取ること、ではない。

攻撃的なスパイクサーブと変化する無回転サーブ。その両方を鶴田に取らせて、狂わせ、最終的にはベンチに引っ込めてしまった。代わりに出てきたのは、WSなんだけど小さくてレシーブが良く、この日はL登録としてベンチに入っていた、松崎。

越川さん、レオのサーブが威力を増した訳ではないのです。

JTは淡々とやるべきことをやり、相手の力を削いでいったのだと思います。

 

第2セット 25-19

第3セット 25-19

 

こういう戦い方が出来るJTは、本当に強くなったなぁ、と思いました。

 

最後、マッチポイントを越川さんのサーブで迎え、サービスエースで優勝を決めた時には、感極まって、立ち上がって泣いてしまいました。

 

ばんざ~い!!

ばんざ~い!!

ばんざ~い!!

越川胴上げ

5月の連休に黒鷲旗があり、これを勝つと「三冠」達成です。

「初優勝」が目標になっていましたけど、優勝出来たら“抜け殻”になることなく、次の目標に向かって、「飽くなき戦い」をして欲しいと思います。

(ちゃこ)

JT優勝集合写真

JT優勝

JT監督胴上げ

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