神宮球場の「赤い声援」がもう一度、混セに広島を引き戻すか?
12連戦中の広島は9月22日、神宮球場に乗り込み首位のヤクルトとの2連戦に臨む。
4位、借金3の広島が狙う「一発逆転」の希望はヤクルトと今夜も含めて4試合を残していること。4・5ゲーム差をイッキに減らすためには直接対決、必勝!だ。
ただ、それは口で言うほど簡単なことではない。
事実、前回9月4、5、6日の神宮球場では1勝2敗と負け越し、第3戦のあと「やめろ!やめろ!お・が・た」コールがスタンドに響いた。館山以下に完封リレーを許し、放ったヒットは3本だけ。山田には30個目の盗塁を許し、首位まで5・5差と散々だった。
すでに1カ月以上も「3点取られたら終わり」の縛りに苦しむ広島は、前日のDeNA戦を3-2で競り勝ち連敗を3で止めてひと息ついた。
だが、広島にはもうひとつ悩みのタネが存在する。
先の3連敗は、中日はバルデスと八木、DeNAは砂田の先発だった。9月全16試合中、相手が先発に左腕をぶつけてきたケースが12試合もある。要するに広島の貧打と相手の先発左腕には密接な関係がある、ということになる。
これはスタメンを固定しないまま戦ってきた広島が相手に付け入る隙を与えた、と考えることもできる。
そして今夜もまたヤクルトの予告先発は石川。ここ4戦全勝とノリにのっている相手には前回6日の対戦で6回零封されている。
広島の予告先発は9月6日の神宮で五回途中KOされた同じく左腕の戸田。振れているヤクルトの二、三、四番、そして戦列復帰のバレンティンをどう封じるか?山田に無用な四球などもってのほか!相手の思うツボにハマる。
広島打線はMAXで3得点か?ならば広島投手陣は”2点縛り”を厳守するしかない。
きょう、あすともにチケット完売の神宮に詰めかけるカープファンの声援はおそらく今夜、MAXに達するハズ。目の肥えた赤いスタンドがスタンディングオベーションで指揮官とナインを迎えるような、実りあるエンディングが期待されている。