わずか１８時間でサヨナラ弾２発、広島の鈴木誠也は背番号を１に変え、ヤクルト山田ともうすぐトリプルスリーを争うようになる…

２月の宮崎・日南キャンプで侍ジャパン・小久保裕紀監督に声をかけられる鈴木誠也

わずか１８時間でサヨナラ弾２発、広島の鈴木誠也は背番号を１に変え、ヤクルト山田ともうすぐトリプルスリーを争うようになる…

広島の鈴木誠也が２試合連続でサヨナラホームランを放った。広島では「ミラクルゼロ」と呼ばれた長島清幸氏（現中日二軍外野守備走塁コーチ）以来。プロ野球史上、１０人目。

長嶋氏は１９８４年９月１５日、１６日の旧広島市民球場で巨人の西本聖、江川卓からミラクル弾を放ち、広島のリーグ優勝に貢献した。

鈴木誠也は６月１７日午後６時開始のオリックス戦（マツダ）で４対４のまま迎えた延長十二回、比嘉からサヨナラ２ランを放ち、チームの４連勝を手繰り寄せた。

一夜明けて午後２時開始のデーゲーム。今度は１対２、無死一、三塁で球界を代表するリリーバー平野のフォークを左翼席に運び首位を行くチームに待望の貯金１０をもたらした。１８時間でサヨナラ２発は資料がないので分からないがギネス!?ではないか？？？

侍ジャパンの小久保裕紀監督も注目するプロ４年目の２１歳は、ライトのレギュラー一番手と目されながら２月のキャンプで右ハムストリングス挫傷のケガを負い、開幕二軍スタートを強いられた。

そして４月５日に待望の出場登録され、七番もしくは六番・ライトでスタメン出場を重ねてきた。プロ初のサヨナラホームランを放った前日（６月１７日）には、自身初の規定打席にも到達して、いきなり打撃１０傑の第４位にその名を連ねた。

この時点でセ・リーグ１位は巨人・坂本で打率３割２分２厘、２位はヤクルト・山田で打率３割１分９厘。鈴木誠也は打率３割１分３厘。

ここで注目すべきは山田と鈴木誠也の３部門の数字だろう。

山田は３１５打席で２２本塁打、１７盗塁。

鈴木誠也は２１５打席で８本塁打、７盗塁。

３１５を２１５で割ると、１．４６５。

１．４６５＋１を鈴木誠也の数字に掛けてみると…

８本塁打×２．４６５…１９．７本塁打

７盗塁×２．４６５…１７．２６

仮に鈴木誠也が山田と同じ打席を与えられたなら、盗塁数では鈴木誠也は今の２倍頑張れば肩を並べ、本塁打数も同じく２本差に肉薄…

「２倍頑張る」のはもちろんたやすいことではないが、鈴木誠也のつけている背番号５１は、２０００本安打の名球会バッター、前田智徳さん（現テレビ朝日プロ野球解説ほか）の軌跡も引き継いでおり、そのポテンシャルからすれば十分にありえる数字である。

前田さんは２年目で広島の６度目のリーグ優勝に貢献、３年目で全試合に出場して打点２位と短期間のうちに一流の道を歩み始めた。

なお、広島が最後にリーグ優勝したのが前田さん２年目の１９９１年だった。

さらに前田さんの背番号はプロ３年目で５１から３１（当時は現阪神二軍監督の掛布雅之氏のイメージ）に替わり、５年目からはその代名詞の１番になった。

１番は２０１３年の前田さん引退以降、空き番となっている。

今オフ、鈴木誠也が１番をつけることはもはや必然か…。山田とのトリプルスリー争いの”条件”もその時点で完全に満たされることになるのだが…。

ひろスポ!鈴木誠也取材班

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