「広島市長の思いというものが全く表明されていない」というが、松井市長の胸中はいかに?この雪景色のように真っ白か、それとも…(中央公園界隈の雪景色)
日刊広島新聞社(発行人・山本茂生、電話082・227・2890)発行の「日刊廣島」1月1日付の紙面に「広島市議会保守の盟友、豊島岩白議員 三宅正明議員、新春対談」の記事が掲載された。
その中から「サッカースタジアム」、「サンフレは宝」、「市営住宅の在り方」の3項目について、対談内容をそのまま掲載する。
サッカースタジアム
司会 これまでのサッカースタジアムの論議で、まだ議会の意見が反映された場面がありませんね。
三宅 サンフレが単独でやる事業ではなく、県、市、商工会議所も「協力する」という。それは税金も使うことを意味し、議会は審議する必要がある。ところが我々は今のところ、マスコミや市の職員から知る情報だけで、正式には未だ何も上がってこない。見守るしかないわけですよ。皆さん思っているように中央公園でしょうけどね。初優勝のセレモニーで知事さんが「皆さん、スタジアムが欲しいですよね」と言った。松井市長としてはそれが始まりだったという認識があると思う(笑)。
豊島 スタジアムに関しては本当に情報が限られている。そして、広島市長の「思い」というものが全く表明されていない。やりたくないのなら「ビッグアーチでいいじゃないか」とおっしゃればよかったが、外部に検討させ、迷走させてね。もっとリーダーシップとビジョンを持って意思表示すれば、そこで決着がつく話だと思う。
豊島議員
三宅 街づくりのコンテンツとして、市長は運営面での採算性や発展性から市長はサッカースタジアムを歓迎していないように思いますね。でも市として表向きは「広島に相応しいスタジアムをぜひ造りたい」とは言う。
豊島 議会の答弁でもそれは何度も聞いたけど、熱がないんですよ。
三宅 広島市の悪いところだよね。この度は西飛行場跡地へのスポーツ施設整備に、カープが4億円を市に寄付しましたが、それも一体いつ使うのか。
サンフレは宝
三宅 カープとサンフレッチェを比較して、サンフレッチェは採算が合わないなどと言われることもありますが、広島の「価値」を創造する上で非常に重要な資産であることは間違いない。その認識を市が持っているかどうか。計画を有識者に議論させても、事業化できない。財源がいるのであれば民間とも連携して、事業を回すスキームをつくらないと。
豊島 しかし、もう造るとすれば中心市街地しかないでしょう。これは市にとって良いチャンスですよ。もう、そごうから何から、あの辺り全部含めて再開発をするくらいの規模間を持って街づくりを考えなければいけない。バスセンターや、旧広島市民球場跡地に隣接する古い公共施設、そして中央公園。グランドデザインをね、パッチワークじゃいけないんですよ。そういう原点に経ち還った議論がしたいね。
三宅 議会でも、議論はいっぱい出てくる方がいいんですよ。豊島議員と私の二人は思い切りやってきたつもりですけどね。
三宅議員
司会 今の情勢では、スタジアムは中央公園でパッチワークの一片になる可能性が高い。グランドデザインを強く行政に働きかけるには。
豊島 簡単ですよ。議会で自民系が一本化すればできます。
市営住宅の在り方
司会 サッカースタジアム建設論議により、市営基町住宅がクローズアップされましたが、今後の市営住宅の在り方は。
豊島 この施策は国は国交省で、市は都市整備局なんですね。私は本来は福祉政策だと思っていますが、抽選で外れる、そんな福祉政策はありえないですね。今こそ、福祉政策として、弱者が優先される仕組みにするべきです。同時に、市内には民間の賃貸住宅で四千二百の空き家がある。にもかかわらず市営住宅を存続させ莫大なコストをかけることには強い疑問がある。民間の賃貸住宅を利用して補助を出せばいい。大幅に見直すべきです。
司会 中心地に設ける必要はありませんね。
豊島 ないですよ。
三宅 そのとおり。福祉政策として考えるなら、苦しい人には民間の家賃で補助すればいいんですよ。結局は市民住宅はね、いい場所が人気なわけです。
豊島 百倍を超えていますよね。
三宅 民間の賃貸も中心部の新しいところに人気が集まる。そろそろ古いマンションの建て替えが話題になっていますが、採算的に難しいところもある。市の施策とコラボすれば円滑に進むかもしれない。
司会 都心中の都心といえる場所にあった旧京橋会館(市営住宅)を市は再開発し、元の住民を新しい高層マンションに住まわせた。議会はそれを承認した。すごい特権ですよ。
豊島 うーん、特権だね…。
三宅 そうだね、特権だね…。
引用は以上
広島新サッカースタジアム取材班