黒鷲旗、女子の試合も観戦、で、いろいろ考えたことは…
Vリーグは男子と女子は別会場別日程で開催ですし、決勝戦も別日なので、私は普段女子バレーを見ることがあまりないんです。広島ですから、昔から見てたのは、「専売広島」ですし。
チャレンジマッチは男女同会場開催ですし、女子の試合が終わらないと男子が始まらないので、結果として、見ることになるのですが。2回とも、「女子バレーの方が見てる人が多いなあ」という印象なんですよね。応援団も凄いし。
女子は、セッター竹下(カープ江草投手の奥さん)時代にメダルを取ったこともあり、競技人口もまずまず。プレミアチームとチャレンジリーグの入れ替わりも毎年のようになり、レベルの平均も上がっていると思うんです。(でも、今、大阪で開催中のFIVAクラブカップは、人が入ってないし、日本の2つのチームが、全然勝てないけど。ということは、世界基準じゃまだまだ、ということ。)
今回の黒鷲旗は、いつもと全く反対。
女子の方は指定席ガラガラ。自由席も男子側は立見が出てるのに、女子側はガラガラ。
何が起こっているのかというと、「石川くん・柳田くん」人気による過熱現象。
バレーボール協会と「月刊バレーボール」(バレーボールという競技を扱う定期雑誌が1種類しかない、という時点で、日本バレーボール終わってますよね)が特別扱い・スーパースター扱い・アイドル扱いするものだから、カメラを構え、プレゼントを持ち、サイン色紙を持った“にわか”バレーボールファンが急増。
特に男子バレーボールは弱くて話にならない(五輪出場権も世界選手権出場権も取れない。)ので、観客動員のためにも「スター」を作るのに躍起なのです。
人気が先行し、実力が伴わないので、勝てない全日本男子代表監督になる人が居なくて、迷走中。かつての全日本男子代表スター中垣内を監督にしたけど、人身事故を起こし、謹慎中のため、2020年に迫っている東京五輪メンバー選出もままならない。
古い協会の体制がガンだと思うけど。それには誰も突っ込まないんだなあ。
そも、バレーボールは「団体戦」なので、特定の誰かが凄くても、勝てるわけじゃないのです。
石川くんはまだ大学4年生だから、この黒鷲旗は「中央大学」として出場。現役大学生でありながら、イタリアプロリーグのチームに、2回も、“行かせてもらった”彼の実力は、確かに凄い。他のメンバーと比較すると飛び抜けて見えました。多分、今大学中退して何処かのチームに入ってもレギュラーでしょう。
でも彼のチームは「中央大学」だ。結果としては、グループ戦1勝2敗で、グループ戦敗退。それは、この先彼がどこにいこうと、1人でやっていくなら結果は変わらないのではないか、と思います。
越川さんが来て、JTサンダーズというチームに化学変化が起きたように。革命が起こらないと、全体は変わらない。
過熱した会場の、わー‼︎きゃー‼︎、という黄色い(…なぜに、赤い、ではなく、黄色い、というのでしょうか?でもイメージ的には合っている。ピンクの、でも合ってるけど、卑猥な感じだからダメなんですかね)歓声で、勝負の行方が分からなかったくらい。とにかく石川と柳田(サントリー)が何かすると、歓声‼︎だから。
でも、チャレンジリーグのVC長野トライデンツを破った、東海大学のバレーボールの方が、正直面白かったですね。東海大学の監督は、今大会からJTサンダーズ出身の小澤翔が勤めています。決して大きな選手ばかりではないんですが、ブロックに当てて攻撃を立て直す、繋ぐ意識が凄くて、フォローのファーストタッチを大切にしてるとことか、ビスコ体制が大事にしてることと一致してます。
ボールが繋がるから、面白い。
繋ぐバレーボールで定評のあるチームといえば、東レ男子です。まさにそれで、Vプレミア優勝したわけですが。
その東レカラーに合致してる助っ人ジョルジェフ・ニコラ。また28歳と若いですし、前任者のボヨビッチ・デヤンの推薦だと言ってたから、長期契約かと思ってたんだけど、2年目の今年で終わり、とのこと。
決勝トーナメント初戦に、監督、本人含む全員が、真っ赤なニコさんTシャツを着て登場したのにはビックリした!(オリジナルTシャツには慣れてるんですが、なんせバレーボールでは馴染みがない)
しかも会場客席にもそのTシャツ着た人が居て、男の人はニコさんそっくり!ご両親だったんです。本当にビックリ!ニコさんと東レチームとの良い関係性が垣間見えた気がしました。
JTサンダーズは、越川さんと最終日まで来ることができ、優勝で有終の美を飾ったことに感謝し、次の舞台へのエールも込めて、JTのCMの越川優選手特別バージョンを作成し、優勝の翌日から公開しています。
越川優選手を通して、バレーボールの楽しさを、もう一度見つめ直せて、最高でした!
来季からは、どんな新しいドラマが待っているんだろうか。
(ちゃこ)