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2017年06月12日
編集部

(記事最終追加済)広島ドラゴンフライズ後援会の10万人署名を目の前に、佐古賢一氏が語ったこと

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佐古賢一ヘッドコーチ
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広島ドラゴンフライズ後援会(山坂哲郎会長)らが中心になって集めた「佐古賢一氏をカムバックさせる」署名は当初の目標どおり10万人を超す人々からの賛同を得た。

6月10日、署名締切日午後7時までに集まった10万712筆の署名は、同日広島市中区のホテルで行われた署名活動報告会において報道陣も集まる中、山坂会長によって佐古氏に直接披露された。

佐古賢一ヘッドコーチ
佐古氏(左)に集まった署名を披露する山坂会長

その分量に圧倒された感のあった佐古氏の目はその時点ですでに潤んでいた。この日までに3度、この日の会見前にもう一度、山坂会長らから「カムバック」を要請されたからだ。

しかし佐古氏の腹は決まっていた。

ちょうど3年前の6月に同じようにテレビカメラの前で佐古氏は監督就任会見を行った。最初から「3年勝負」と決めていた。だから、この場で広島に別れを告げることを再度、表明し、そしてその先の未来と広島への思いについて語った。

佐古賢一氏の会見内容

本日は集まっていただき…。また自分のわがままから、後援会の会長である山坂さん、副会長である松田さん、これだけの署名を集めていただき感激しています。

5月30日の感謝の集いでああいう発表をさせていただき、いろんな方々にご迷惑を、また広島ドラゴンフライズを支えていただいているファンの方々、いろいろな方々に動揺も与えたと思いますし。

自分の中では責任をと、そういう思いもありました。また、自分の進んでいく道も、自分で一歩踏み出していきたいという思いも…ありました。

しかし、山坂会長の方からこういう活動をすると、言われた時には自分の想像もしていなかったことなので、少し戸惑いもありましたし、この署名活動をすることによって一番困惑するのは選手たちだったんじゃないかなと思っております。

しかし、これだけの署名を一週間で…。10万人という。自分の心が、あの翌日から揺れました。

自分の中で47年間、これほど自分の決めたことに心が揺れる、こういうことはありませんでした。自分の信条としては、非常に苦しかったです。

この3年間…。

この3年間、多くの方に支えていただいたことは、僕の財産ですしここで築き上げた人間関係は宝物です。僕の人生の中で最大のイベントだったと思います。

山坂会長からも、三度に渡り留まるよう…、自分の中でしっかり会長の言葉を受け止めいろいろ考えました。

僕の中では今回、去ることが終わりじゃなくでほんとの始まりなんじゃないかなと、もっともっとコーチのスキル、人間もスケールを大きく、また自分もまだまだ夢を追いかけたいと思います。

もちろん、広島を優勝させることも自分の目標ではありました。しかし自分は現役のころから世界を…。

この3年間は決して手を抜いたつもりも片手間でやったつもりもありません。全力投球したつもりです。しかし今の自分を支えて下さったみなさんを幸せにすることができなかった。

山坂会長にも、1回世界を見たいと。何の経験もなく広島で3年間育てていただきました。ここが出発です。僕もまたチャンスがあり、コーチとしてみなさんに認めていただけるタイミングがあれば、一番に広島に帰ってきたいと思っています。

これだけ3年間、選手を育成し、球団も大きくなると共に自分も成長し、3年という最初に広島に来た時の自分の決意。この3年で結果を出すと、3年間言い続けました。

みなさんの言葉に甘えることは、非常に簡単ですし今回僕がこの署名活動を終えてみなさんの前で退団の報告をする。この方がよっぽど苦しい報告になります。僕もこの一週間、人生で一番悩みました。悩んで悩んで、しかしまた広島に帰ってくるタイミングが必ずあると思っております。

幸か不幸か、ミスターバスケットと、前回30日にもしゃべtらしていただきましたが、ミスターバスケットであるならば世界をまだまだ見て、中途半端ではなく次こそは広島を日本一のチームに、ときょうここに入ってくる前に、また最後、山坂さんからも10万人集まったと、どうなんだという話もされました。

自分が想像する数、それを遥かに超えたこの署名。ほんとうに広島に育てていただいたんだと確信しています。

また後援会の会長、山坂さん。後援会の副会長、松田さん、樋口さん、吉川さん。これだけの署名を集めていただいて、自分の株がグンと上がったと思います。

Bリーグ元年。バスケットが非常に注目される中、こういう形で最終的には期待に沿うことができませんでした。ほんとに自分自身悔しく思ってます。これからまた次の一歩が、かなりハードルが高くなってしまったなあ、と思っております。

しかし日本のバスケットファンは今回、広島を離れるにあたって10万人の署名が集まったと、これは誰が見てもすごいことだと思います。僕も自分自身のことだと少し戸惑いがあります。

これから先、まだ何も決まってない状態ですけどバスケットをもっともっと勉強して次こそは山坂さん、松田さん、広島のファンと一緒にいい思いができるような、そんないい人間になってまた、いい経験を積んでもっともっと期待に応えられるようなコーチになりたいと思います。

本日はこんなにたくさんの方に集まっていただき、こういう自分のわがまで不甲斐ない報告になりますが、僕はこの3年間みなさんに支えられたことをずっと忘れず、逆にしっかりきょう集めていただいた10万人の思いを背負って、またバスケット界でがんばっていきたいと思います。

最終的には自分のわがままに、多くの諸先輩方、多くのファン、多くの家族を巻き込んだことを深くお詫びします。とともに、これから自分が歩む第一歩を、大きな荷物を背負ってしっかり歩んでいきたいと思いますので、これからもドラゴンフライズ、また選手を応援していただきたいと思っております。本日はありがとうございました。

質疑応答

-見てみたい世界とは具体的には?

佐古 僕が考えるフロント、スタッフ、こういうものはどちらかというと一歩通行。監督が選手に何かを教える、こういうことを自分は少し変えたと思いながら、ドラゴンフライズはともに成長するという。自分もヘッドコーチとして初めての経験ばかりです。そういう中で、チームを作り上げていくにはフロントの方の力も必要です。現場を盛り上げるためには僕だけの力ではどうにもなりません。

3年目、やるのは選手だよということをずっと言い続けてきましたが、これだけがバスケットの答えではないなと思っております。

僕は3年間、出し惜しみなく自分が感じていたものをすべてぶつけてきたつもりです。4年目指揮を執っても、5年目指揮を執っても僕の精一杯は変わりません。この精一杯、人に何か伝えてチームを率いて形にするにはいろんな人間の考え方があると思います。

そういうことを踏まえて、いろんなコーチともっともっとコミュニケ-ションをとりたい。そしていろんな場所に行っていろんなバスケットを感じてみたい。

どちらかというと、今回3年間広島で精一杯やったコーチ論は現役の時に築き上げてきたものがすべてです。コーチ側から見て、またフロント、選手、いろんな角度からのものの見方、そういうものをまた一から学ぶためにいろんな組織、いろんな国、そういうところに少しずつチャンスを広げるために足を運びたい。

現役は終わってかなり時間が経っているのに、自分が現役の時に感じてたバスケットしか自分の中にない。こういうことを考えるともっともっと、戦術的にも人間的にも。で、またもっともっと厳しさも必要だと思いました。

今の段階では、また挑戦するために世界のバスケットを見にいきたいなと思います。

 

-3年間で一番悔しかったこと、嬉しかったことは?

佐古 3年間で一番悔しかった試合はやはり先の島根戦です。あそこで負けた、ことによって少し自分のメンタルを壊された場面だったです。

僕も歯を食い縛りましたが選手たちももっと頑張ってくれと他、と…思います。

…で、やっぱり嬉しかったのは…

島根のゲームとの翌週ですね。自分も非常に心配しましたが、選手たちの成長…

を、感じました。

あのタイミングで僕の予想を少し超えた部分があった。それによって、まだまだこのままではコーチとして、これからの彼らを引っ張っていく、また広島の盛り上がりの中、少し自信がなくなったという部分もあったと思います。

とにかく1年目、2年目はほんと苦しいことが多く、ですけど最後に横浜には負けましたけど、3位決定戦での彼らの姿は、僕にとって非常に嬉しかったですね。

 

-佐古さんを慕っている選手にはどのように?

佐古 この広島の盛り上がりというのは、彼らがしっかり3年間、僕についてきてくれて築き上げたものだと、彼らとシーズンが終わって話をするタイミングが何回かありました。

一番大事なことは、支えられている人間にどう自分が接していくか。他のチームに行くことはすごい簡単なことだと。できれば広島のチームをみんなで支えて今度こそ今いる選手の力でB1に上がって欲しいということは伝えてあります。

それと、若い選手たちに伝えていることは、もうお前らはルーキーじゃないということです。もう一人前のプロの選手として自分のことは自分で決めなくてはいけないと、みんなに伝えてあります。

 

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