広島二軍期待の星、坂倉将吾(9月21日一軍昇格、画像中央)を送り出す水本二軍監督(画像左端)と朝山二軍打撃コーチ(その右)
広島は一軍に続いて二軍もウエスタン・リーグで優勝した。ダブル優勝は1991年以来、26年ぶり。
広島二軍は9月26日、ウエスタン・リーグ、デーゲームの阪神戦(鳴尾浜)に7-6で勝って優勝マジックを1として、マジック対象チームの中日がソフトバンクと対戦する午後6時からのナイトゲーム(タマスタ筑後)の結果待ちとなっていた。
この試合で中日がソフトバンクに敗れたため球団史上2度目の一、二軍同時優勝となった。
広島は10月7日、宮崎市のKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎で、イースタン・リーグ優勝チームとファーム日本選手権で対戦する。
前回、二軍を優勝に導いた三村敏之氏は、1994年から5年間、一軍を指揮したことでも知られる。三村氏は2009年11月に急逝し、カープファンの心の中に残る存在となっているが、その教えは一、二軍の選手、スタッフにも広く浸透したと言われている。
広島を連覇に導いた緒方監督もその中のひとり。三村監督の現役時代の背番号9を受け継ぎ、一軍レギュラー挑戦の場を与えられそれを掴んだ。その野球の哲学を身をもって学んだ。三村監督のそばでスコアラーとしての経験を積んだ畝一軍投手コーチもそうだ。
水本二軍監督もしかり。水本二軍監督は”現役時代の実績がない指揮官”として再三、メディアに取り上げられているが、三村監督の下でブルペン捕手の立場から集団で戦うためのノウハウを広い視野で学んでいる。
「一軍の優勝は選手層が厚くなったから」と言われるのが一番嬉しい」と水本二軍監督。
かつて三村氏から手渡されたその著書の名は「超二流のススメ」。プロの世界ではイチローのような超一流選手だけでは「城の石積みはできない」。「様々な大きさの石が岩のような石の間に入ることで城はビクともしなくなる。小さくとも大きな仕事をするのが超二流…」という発想である。