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【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア > サンフレッチェ広島 > あの佐藤寿人がモデル、でも違う、広島育ち北九州・徳島経由の「反骨心」で渡大生は”サンフレ史上最高”の「泥臭さ」
2018年01月15日
編集部

あの佐藤寿人がモデル、でも違う、広島育ち北九州・徳島経由の「反骨心」で渡大生は”サンフレ史上最高”の「泥臭さ」

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渡大生
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    飛翔会

  • 2

    ダグ

  • レッドヘルメット

サンフレッチェ広島の新加入選手会見でマイクを手にする渡大生(トップ画像説明)

 

サンフレッチェ広島の2018年シーズン、新加入選手記者会見が1月14日、広島市中区のホテルであった。

注目の新加入FW、ティーラシンは現在、所属先のムアントン・ユナイテッド(タイ)がACLプレーオフでの柏レイソル戦を控えているため来日が遅れている。

ティーラシン抜きでの会見となる中、ひな壇に並んだ6選手の中で一番カメラのシャッター音を響かせた選手、それが同じくFWの渡大生だ。

2017年シーズン、J2の徳島ヴォルティスで42試合に出場して23得点をマークした。J2日本人最多ゴール数。J2が22チームによる2回戦総当たりの42試合制となったのは2012年。そこからの5シーズンで、年間20ゴールを超えた日本人選手は、2014年に26ゴールを挙げたFW大黒将志(京都サンガF.C.)と渡大生のふたりしかいない。

それでもカメラのフラッシュを一番浴びるだけの話題性はあるが、実はそこに秘められたものはもっと深い。

「まずは広島へおかえりないさい!」

共同会見で代表インタビュアーがそう切り出しても無表情。でも「サッカー小僧」(足立修強化部長)は広島では知られた存在だった。

「中学、高校時代の彼を知らない広島市の関係者はいませんよ」当時を良く知る広島のサッカー関係者はそう言い切る。「だって、かなりキャラクターが変わってましたから。でもサッカーはとにかく巧かった。なんでサンフレッチェ広島へは進まなかったのでしょうか?」

経歴は広島高陽FC・U-12から同U-15へ、そして広島皆実で活躍したあとギラヴァンツ北九州へ。2012年シーズンから4年間でJ2リーグ戦135試合に出場。2016年には徳島ヴォルティスに移り41試合で12得点。

2014年には外国選手がいないチーム状況でも柱谷幸一監督のもと、J2で5位に食い込んだ。が、J1ライセンスがないのでプレーオフには進めなかった。

徳島ヴォルティスでは2017年J2最終節で、あまりにも劇的なプレーオフへの道消滅のエンディングを迎える。最終節の相手は東京ヴェルディ。試合開始の時点では5位、先制されるも渡大生のゴールで追いついて、しかし後半43分に2点目を許しそれでもまだプレーオフの可能性を残していたのだが…

他会場で後半アディショナルタイムにジェフユナイテッド市原・千葉が劇的勝利したことにより、徳島ヴォルティスは7位に終わりわずかに及ばなかった。

生まれ故郷広島での会見の中で「これまでの反骨心を糧にしてしっかり頑張っていきたいと思います」と自ら切り出したのもそういう過去をたくさん背負っているからだろう。そう、その始まりが高陽FC時代、ということになる。

そしてサンフレッチェ広島入りを決めたのは「サッカー人生の中でタイトルを取りたいと思ってますので、サンフレッチェ広島ならそれが一番近いかなと思って」と即答した。

そんな渡大生について、サンフレッチェ広島の足立修強化部長は「北九州時代からどのタイミングがいいか?とずっと見てきた。今回は双方の想いが一致した」と言う。

また「佐藤寿人とはどうか?」という報道陣の質問には「寿人とは違う泥臭さ、体ごといくようなプレースタイル」と”解説”した。佐藤寿人(名古屋グランパス)のプレーを「繰り返しビデオで観て」育った渡大生は「プロで生き残るために」今の姿に行き付き、それをJ1の舞台でさらに進化させるはずだ。

会見の中でも「ペナルティエリア内での駆け引き」を自身の特徴に挙げた。前年の23得点のうち22得点までがペナルティエリア内で挙げたもの。その中には今回、一緒に広島の扉を叩いたDF馬渡和彰との共同作業も多分に含まれている。

「どこでやろうとフットボール」「期待はないし不安もない、何もない」記者の問いに対する答えはシンプルなものは多い。さらには「川辺選手も今回、(期限付き移籍から)広島に復帰するが何か話したか?」と聞かれ「物件の話をしました」と”即答”。サポーターも見守る会見場をちょっぴり沸かせた。

このふたりが一緒にJ1のピッチに立つことになれば、ワントップに渡大生、トップ下には高陽FC時代のふたつ後輩が入ることになる。

サンフレッチェ広島は、2017年シーズンのチーム得点王だったアンデルソンロペスを放出して、この渡大生とティーラシンを補強した。さらにパトリックを残した。背番号が変わり”復活”を期す工藤壮人も黙ってはいないだろう。みんなで競争だ。

「反骨心」について渡大生は「1年目の三浦監督(ギラヴァンツ北九州で最初に指導を受けた三浦泰年監督)に教わったことが自分のベースになっていて、サッカーを通じて成長したい」という意味だとした。

これまでサンフレッチェ広島にはいなかったタイプのFWが城福浩監督のもとでどんなパフォーマンスを見せてくれるか。J2通算6シーズンで213試合59得点。今度はJ1通算200試合でどれだけの泥臭いゴールが生まれるだろうか?

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