サンフレッチェ広島が勝ち点3を取るためにはやはりパトリック…(トップ画像、10月5日撮影)
前節、首位の座を川崎フロンターレに明け渡したサンフレッチェ広島は10月6日、エディオンスタジアム広島で柏レイソルと対戦する。明治安田生命J1リーグ第29節。
サンフレッチェ広島は17勝5分け6敗の勝ち点56。川崎フロンターレも17勝5分け6敗だが、得失点差でサンフレッチェ広島の+20より多い+23。
柏レイソルは9勝3分け16敗の勝ち点30で17位と降格圏内にどっぷり浸かる。昨季、4位フィニッシュでACLにも参戦した”強豪”の見る影もない。
ここ4試合を見ても柏レイソルは勝てていない。しかもそのうち3試合で3失点と防御は甘い。ただし第24節のV・ファーレン長崎戦では5-1の大勝を収めている。その攻撃力は降格争いを演じていても脅威である。
だが、サンフレッチェ広島も苦しい状況…
第26節(9月15日)でやはり降格圏内のサガン鳥栖(現在も勝ち点30)に0-1のスコアで敗れた。セットプレーでのマークがずれたことで失点した。まさに痛恨。
この節で川崎フロンターレは北海道コンサドーレ札幌に7-0で爆勝し、1試合未消化ながら勝ち点でサンフレッチェ広島に6差、得失点でも1点差に詰め寄ってきていたが、その勢いが前節の逆転劇に繋がったということになる。
サンフレッチェ広島の9月の対戦成績は次のとおり。
9月1日・エディオンスタジアム広島、第25節・鹿島アントラーズ戦
○3-1、得点者は佐々木、パトリック2
9月15日・ベストアメニティスタジアム、第26節・サガン鳥栖戦
●0-1
9月22日・エディオンスタジアム広島、第27節・FC東京戦
△1-1、パトリック
9月26日・カシマスタジアム、天皇杯4回戦・鹿島アントラーズ戦
●0-2
9月28日・パナソニックスタジアム吹田、第28節・ガンバ大阪戦
●0-1
サンフレッチェ広島は天皇杯も含めると9月の5試合すべてで失点している。ガンバ大阪戦もコーナーキックからの失点だった。ただ、セットプレーの重要性はチームとしては開幕前から最重要解題に掲げてきた。
W杯ロシア大会前までのJ1リーグ戦15試合では無失点が10試合、それ以降(7月18日・第16節以降)の13試合で完封勝ちはわずかに4試合しかない。
また、J1リーグ戦全28節の半分、14試合でパトリックがゴールを決めている。その内訳は10勝3分け1敗で勝率7割となっている。
前日練習、アップの模様
サンフレッチェ広島は10月5日、冒頭の10数分だけをメディアに公開、その後は非公開練習で柏レイソル戦に備えた。
練習のあと囲み取材に応じた城福浩監督は次のように語り、一度、首位の座を明け渡してからの”カウンター”に意欲を見せた。
柏レイソル戦に備えボードと向き合う城福浩監督
城福浩監督の話
(柏の)攻撃陣はどこを取っても得点力がありますし、特徴がありますし、新たなオルンガという選手(8月に完全移籍、ケニア代表193センチのストライカー)も相当強烈な個性を持っているので、個の輝きを見せてしまうようなスペースを与えてしまうと非常に苦しい戦いになるなと…
(そういう柏の個の攻撃に対しては)ペナ周辺で前を向いて自分のペースで仕掛けられるという状況、そういう回数をチームとしては少なくしたいと思います。
(コンディションに課題のあるパトリックについて)選択肢の中には入ってくるかもしれないなと思っています。
(勝ち点が伸び悩む現状について)もちろん内容はすべて悲観するものではないですけど、攻守においてこの3試合で、チャンスで点を取りきれず、そこでがまんしきれず、ということで勝ち点を失っているので。今までどおりやるんだけれども、良くやっているという感じで次に向かうよりは、何がやれてないのか、もっとやれることがないのかという突きつめの仕方は今週したので、我々の最大値をもう一度さらに大きいものにする準備をしてあしたに臨む…ようなことはしました。
いつも言ってますけど、望んだ形ではないですけど、トップランナーで走る風の抵抗をずっと受けて…。ピッチの上でもピッチの外でも、我々はそこでしか受けれない向かい風を受けてきたので、その経験をここから先、活かしたいなと思います。