重圧の中、タフな戦いを続ける鵤誠司(トップ画像説明)
広島ドラゴンフライズは3月17日、広島市西区の広島サンプラザホールで熊本ヴォルターズと対戦、56-59のロースコアの接戦を落として通算成績35勝10敗、勝率で熊本ヴォルターズに並ばれ、直接対決負け越しでB.LEAGUE B2西地区3位に後退した。38勝6敗で西地区首位の島根スサノオマジックはこの日は試合がなかった。
交流戦明け初戦、しかもホームゲームで広島ドラゴンフライズが痛恨の一敗を喫した。交流戦前まで熊本ヴォルターズとは2勝2敗と互角の戦いだった。
この試合前までの勝敗とスコアは…
2016年9月30日、10月1日(第2節)
●広島ドラゴンフライズ49-54熊本ヴォルターズ
〇広島ドラゴンフライズ66-59熊本ヴォルターズ
2016年12月3日、4日(第10節)
〇広島ドラゴンフライズ78-57熊本ヴォルターズ
●広島ドラゴンフライズ62-78熊本ヴォルターズ
4戦を通じて互いにディフェンス重視の傾向が顕著で、これまでの流れがこの日のゲーム内容にも反映された。
前半を26-31、5点のビハインドで折り返した広島ドラゴンフライズはその後、必死の反撃を試みる。
第3クォーター、残り2分を切ったところでアジーズ・エンダイがジャンプショットを決め1点差に迫ると、さらにフリースローも沈めてとうとう40-40の同点に追いついた。
しかし再びリードを許して42-46で第4クォーターへ。ここでも残り3分48秒でダニエル・ディロンがレイアップを流し込み、48-49と猛追…ただ、そのあとの大事な時間帯で3Pを1本、フリースローを3本相手に決められて万事休した。
結果的には、このフリースローがこの日の明暗を分けたかっこうだ。
2Pシュートでの試投数と得点、成功率は…
広島ドラゴンフライズ 試投数50で18得点、36パーセント
熊本ヴォルターズ 試投数53で19得点、35・8パーセント
3Pシュートでの試投数と得点と成功率は…
広島ドラゴンフライズ 試投数21で12得点、19パーセント
熊本ヴォルターズ 試投数11で6得点、18・2パーセント
広島ドラゴンフライズとしては3Pシュートの成功率が低かったのも痛いが、それでも得点では上回っている。しかし、ここにフリースローでの試投数と得点成功率を加えると…
広島ドラゴンフライズ 試投数11で8得点、72・7パーセント
熊本ヴォルターズ 試投数22で15得点、68・2パーセント
…となり、フリースローを相手に与えすぎたことが”致命傷”となったことがわかる。
中でも16-14とリードして迎えた第2クォーター。激しく競り合う中で相手に6度のフリースローの機会を与え、そのうち5本を決められたことでゲームの主導権を握り損ねた。
ロースコアの展開となるほどに、ワンプレーの重みが増してくる。同時にかかる選手への重圧は計り知れない。とはいえ、B1のプレッシャーはB2とは比較にならない。広島ドラゴンフライズとしては、ここで足踏みするわけにはいかない。このゲームで3P3本中2本を決め、16得点をマークした鵤誠司のようなタフさをもって大一番に臨めるかどうか?
金曜日の借りは土曜日に返す。3月18日の第2戦で「1ショットの重み」を打ち破れば、再びB1への道が見えてくる。
B.LEAGUE B2 第23節
広島ドラゴンフライズ56-59熊本ヴォルターズ
1Q:16-14
2Q:10-17
3Q:16-15
4Q:14-13
今シーズン成績:35勝10敗
会場:広島サンプラザホール
入場者数:1483人
【スターター】
広島:#2朝山正悟、#5山田大治、#18鵤誠司、#21コナー・ラマート、#24田中成也
熊本:#1中西良太、#2古野拓巳、#7小林慎太郎、#9神原裕司、#20ジョエル・ジェームス
【主なスタッツ】
広島ドラゴンフライズ
◆得点
#18鵤誠司16点
#21コナー・ラマート13点
◆リバウンド
#21コナー・ラマート13リバウンド
#0アジーズ・エンダイ 7リバウンド
#12ダニエル・ディロン6リバウンド
#24田中成也5リバウンド
熊本ヴォルターズ
◆得点
#22レジナルド・ウォーレン15点
#1中西良太14点
#2古野拓巳14点
#20ジョエル・ジェームス11点
◆リバウンド
#22レジナルド・ウォーレン 14リバウンド
#20ジョエル・ジェームス8リバウンド
#2古野拓巳 6リバウンド
#9神原裕司6リバウンド
◆アシスト
#2古野拓巳5アシスト