マツダスタジアムは今夜からセ・パ両リーグの上位同士の激突になる。…が、広島の劣勢は否めない。きょうから交流戦は2巡目に入るが、広島は1巡目の最初の相手、ソフトバンクに福岡で連敗。その足で乗り込んだ神戸でもオリックスに連敗した。
ソフトバンクとオリックスのパ・リーグゲーム差はわずかに0・5。当然「ここは絶対に落とせない」という腹積もりで広島に乗り込んでくる。交流戦の掟、ひとことでいうなら交流戦で勝ち上がるには先手必勝が大事、ということだ。
今夜の予告先発は広島がルーキーの九里でソフトバンクが今一つ波に乗れていない帆足。前回、ヤフオクドームでの第2戦でもこの二人の対戦となり五回までは互いにゼロを並べたが九里の方が先に六回につかまった。
今夜はもうひとつ見逃せない対戦がある。
二軍再調整を終えきょうから一軍に戻ってきた広島の岩本はプロ6年目の26歳。地元広島商から亜大に進み、2008年のドラ1で広島のユニホームに袖を通した。
一方、離脱中の内川に代わり三番を任されている柳田も広商出身。地元の広島経済大学を経て2010年ドラフト2位でソフトバンク入りした。
ただ、スケールの大きさと今シーズンの数字はともに柳田の方が数段上手。前回、5月20日のヤフオクドームでの交流戦開幕戦ではいきなり広島バッテリーの隙を突いて3盗塁。打っても4の4をマークした。
交流戦盗塁数12l球団トップ、打率、出塁率も同2位の柳田を広島バッテリーがマークするのは当然だが、“広商の先輩”岩本も黙って見過ごす!?ワケにはいかない。
昨年の岩本は代打で高い成功率を誇るなど“ツボにはまれば”チームトップクラスの勝負強さと長打力を発揮する。
ソフトバンクの先発が左腕ということもあり、今夜は代打での出番になりそうな岩本が、そのひと振りで柳田を上回る活躍を見せることができるか…?