広島対ヤクルト16回戦(広島10勝5敗)午後6時、マツダスタジアム、予告先発は、広島・戸田(2勝1敗)、ヤクルト・村中(2勝2敗)
エルドレッドが一軍を離れ、二軍で打ちまくるロサリオが一軍に合流した。ロサリオは一軍スタメン36試合で7ホーマー、打率3割2分7厘をマークしてOPSも・900を超えるスラッガーだ。
四番の問題が一息ついたとなると、今度は一番が気になってくる。一番を打つことが多い堂林も実は三振の数が異常に多い。今季、ここまで52安打を放っているが三振の数はそれより多い54個。8月は六番、七番も含めて9度スタメンに名を連ねているが計9三振を喫している。ちなみにルーキーの田中でさえ、53安打で37三振だ。
昨夜は3安打の固め打ちでエルドレッド不発の分までうまくカバーした。ただ、8月に堂林が放ったヒットの方向を見てみると…
中本塁打、左安打、中二塁打、左二塁打、左安打、左安打、左安打、右安打、左安打、左安打。
8月3日の東京ドーム、大竹からバックスクリーンに叩き込んだ一発などは“らしさ”全開だったが、左方向への打球が多過ぎないか?
…となれば当然、始動は早くなり三振する回数も増えてくる…。
幸い堂林にはすぐそばに参考になる見本がいる。菊池だ。
昨シーズンは133安打で121三振だったが、今季は昨年を上回る134安打で60三振。キャンプ前から「三振撲滅!?」を宣言して実際には「半減」させることに成功した。今や首位打者も狙えるバットマンに成長したその打撃は実は“脱三振”によって支えられている。
堂林は全試合に出場した一昨年が118安打で150三振。昨年は79安打で96三振。堂林の持ち味はフルスイングだが、フルスイングなら菊池も負けていない。
フルスイングと三振の数が比例しないことを証明した菊池のバッティングには堂林が真に“覚醒”するためのヒントが、いや宝の山が隠されている。