コンサドーレ札幌戦を控え、9居残りPK練習する前線の3人(トップ画像、9月29日撮影)
(明治安田生命J1リーグ第28節、サンフレッチェ広島対コンサドーレ札幌、9月30日、エディオンスタジアム広島)
「コンフィデンス(自信)を持って、勝ち点を積み上げる」
ヨンソン監督監督とチームの想いは、今季最多の1万8065人が詰めかけたホームスタジアムで、3連勝という結果には繋がらなかった。
前節を終えて14位のコンサドーレ札幌との勝ち点差は1。13位の清水エスパルスとも勝ち点2差で15位からのさらなる浮上も狙えたが、”残留争い直接対決”は1-1引き分けに終わり順位に変動はなかった。
清水エスパルスも大宮アルディージャとスコアレスドロー。一方、16位だったヴァンフォーレ甲府が3位の柏レイソルを1-0で破り、得失点差でサンフレッチェ広島が上回るものの勝ち点では追いつかれた。
J1残留争いは熾烈を極める。直近の3節の順位は以下のとおり。
J1リーグ残留争い順位(26節まで)
順位 クラブ名 勝ち点 勝ち数 引き分け数 負け数 得失点差
14位 コンサドーレ札幌 26 7勝5分け14敗 -15
15位 サンフレッチェ広島 23 5勝8分け13敗 -14
16位 ヴァンフォーレ甲府 21 4勝9分け13敗 -15
17位 大宮アルディージャ 21 5勝6分け15敗 -22
18位 アルビレックス新潟 11 2勝5分け19敗 -35
J1リーグ残留争い順位(27節まで)
順位 クラブ名 勝ち点 勝ち数 引き分け数 負け数 得失点差
13位 清水エスパルス 28 7勝7分け13敗 -14
14位 コンサドーレ札幌 27 7勝6分け14敗 -15
15位 サンフレッチェ広島 26 6勝8分け13敗 -12
16位 ヴァンフォーレ甲府 24 5勝9分け13敗 -14
17位 大宮アルディージャ 21 5勝6分け16敗 -23
18位 アルビレックス新潟 12 2勝6分け19敗 -35
J1リーグ残留争い順位(28節まで)
順位 クラブ名 勝ち点 勝ち数 引き分け数 負け数 得失点差
13位 清水エスパルス 29 7勝8分け13敗 -14
14位 コンサドーレ札幌 28 7勝7分け14敗 -15
15位 サンフレッチェ広島 27 6勝9分け13敗 -12
16位 ヴァンフォーレ甲府 27 6勝9分け13敗 -13
17位 大宮アルディージャ 22 5勝7分け16敗 -23
18位 アルビレックス新潟 12 2勝6分け20敗 -37
※16位以下がJ2に自動降格
「勝ち点3」を目指したサンフレッチェ広島は、コンサドーレ札幌相手にボール支配率で下回り、シュート数も相手の10に対して8。前半を0-0で折り返し、迎えた後半15分、アンデルソンロペスがPKをもらって先制ゴール。しかしその9分後、稲垣のハンドで今度はPKを与え、都倉にこれを決められた。
稲垣は3月18日、第4節のコンサドーレ札幌戦以来のスタメンで、ヨンソン監督も期待を持ってピッチに送り出した。失点は残念だが、それよりチームにとって問題なのは「攻撃は最大の防御」になっていないこと。前線のパトリックに思うようなパスが通らず、フェリペ・シウバ、アンデルソンロペスとの3人で決定的チャンスを…という流れが作れない。
ヨンソン監督になってからの星取りは●〇△●〇△△〇〇△。ここ6戦は足踏みなし、である。
対するコンサドーレ札幌の直近6試合は●〇〇●△△、清水エスパルスは●●〇●●△。
ヴァンフォーレ甲府は●△●●〇〇で盛り返しつつある。
その結果、16位のヴァンフォーレ甲府から13位の清水エスパルスまでが勝ち点2差、得失点差でも3差の中に引きめきあう状況となった。
この4チームは、一度でも大量失点を食らえば大きく後退するし、一度でも大量得点すれば優位に立てる。そして負けは脱落への道に繋がり、「自信」消滅となり、連敗した時点で脱落…。
2週間のインターバルのあと、サンフレッチェ広島は敵地で首位を行く鹿島アントラーズとぶつかる。その翌週には、その鹿島アントラーズまで勝ち点5差で2位につける川崎フロンターレをホームに迎え、その翌週には同じくホームに川崎フロンターレと並ぶリーグ最多得点の浦和レッズを迎え撃つ。
「なかなか思うところにボールが入らなかった。前で動いてボールをもらおうとしたが、うまくいかなかった。カウンターだけでなく、ひとつ繋いだりクロスを増やしたり…。引いて守る相手には打開策が必要だ」(パトリック)
「先制したのだから勝てる試合だった。でも、ネガティブにならず、前を向いて進んでいきたい。上位チームとの対戦が続く。どこが相手でもしっかりした守備で戦っていきたい」(青山)
「きょうはいい試合をした。チャンスは作った。勝ち切れなかったのは運が悪かったということ。切り替えたい。PKは練習の時からGKを見て蹴るようにしていた。1回目(でやり直しになり)より2回目の方が緊張したがうまく蹴れた」(アンデルソンロペス)
「ベストを尽くしたがうまくいかない時はうまくいかない。それでもいろいろ工夫して数少ないチャンスからでもゴールを目指す!」(フェリペ・シウバ)
選手それぞれの想いはあっても「我々のチャンスはいつもより少なかった」というヨンソン監督のひとことに現状は集約される。
12月2日の最終節まで、残り6戦。
2週間のインターバルのあと、サンフレッチェ広島は敵地で首位を行く鹿島アントラーズとぶつかる。その翌週には、その鹿島アントラーズまで勝ち点5差で2位につける川崎フロンターレをホームに迎え、その翌週には同じくホームに川崎フロンターレと並ぶリーグ最多得点の浦和レッズを迎え撃つ。