「ベストなことをやってくれば僕は最後、送り出すだけでいいと思っています」残り4試合に臨むに当たりそう話す城福浩監督(トップ画像)
サンフレッチェ広島は11月2日、広島市内で静岡への移動前に調整を行った。J1リーグ戦は残り4試合で首位の川崎フロンターレまで勝ち点差4。今節3日のジュビロ磐田戦に勝たなければJ1優勝への道は閉ざされる…
サンフレッチェ広島は9月1日の鹿島アントラーズ戦(エディオンスタジアム広島)に3-1で快勝したあとの5試合で”J1迷路”の中に引き込まれた。
相手のことや様々な要因はこの際置いといて、スコアだけで見ると、0-1、1-1、0-1、0-3、0-2。
点が取れない、勝てない、守りが崩れる、3連敗する。
…と一番行ってはいけない方へと引きずり込まれた。
そして今回、2週間のインターバルの間にもう一度、原点に立ち返り準備を進めてきた。
その間に引退会見を行った森崎和幸が今回の遠征に今季初めて帯同することに。
一方で、頼みの青山敏弘のコンディションが万全ではない。
とにかく、泣いても笑ってもあと4試合。城福浩監督はジュビロ磐田戦に臨むにあたり次のようにコメントした。
―この2週間でどんなところを?
クロスに至るまでのとこで、我々のピークのパフォーマンスに比べるとより効率を求めたところがあって、サッカーは効率だけではないので。そこをもう一度チーム全体で取り戻すと。非効率な部分も含めての我々らしさであったし、その中でハードワークしていくことを取り戻す。そこからゴール前の狙い所という、その2つに関してかなり意識を高めた2週間でした。
我々はプロなのでモチベーションは落ちてはいないのですが、人間なので年間ずっと最高のパフォーマンスでやるっていうのはなかなか難しい。その中でどうやって曲線の最高時のピークのところにもっていくか。それはコーチングスタッフ、選手を含めて全員で工夫しましたし、カズの復帰は大きなことで我々の背中を押してくれることでもありますし、苦しんでいるところでもう一度我々のトップ、トップのパフォーマンスを取り戻すというところを…。
緩んでいる訳じゃないけど、我々はそれをやり続けないと勝ち点3は取れない。それぐらいギリギリの戦いだし、我々のチーム力が突出していた訳じゃないので、そこをもう一度自覚して肝に命じながらやっていきます。
―森崎和について。
おそらく限られた時間であれば非常に大きな力になってくれるだろうと思いますし、何よりピッチの上とピッチの外でのチームの落ち着きであるとか、試合に向かうところも含めて彼の存在は大きいと思います。何が起こるか分からないのがサッカー。その時にすっとジャッジして行動してきた選手なので、そういう選手がそばにいてくれるのはほかの選手にとっても非常に心強いのではないかと思います。
―青山が万全ではない?
そこはチームみんなで作ってきて誰かに頼るチームではないので、誰かがいないから決定的に変わることはありません。選手もいるのでそこは準備しました。その中の組み合わせで特徴が出せるよう準備しましたし、いい守備からのいい攻撃、そこのチーム作りは全員でやりました。こうありたいという同じ絵はみんな描きながらやってきたので。
―残り4戦に臨む選手にはどんなことが必要なのでしょう。
僕らの勝負はその日その日。チームの状況と、チームに必要なこととコンディションとで、ベストなことをやってくれば僕は最後、送り出すだけでいいと思っています。それぐらい悔いのないことをチーム全員でやってきたならば、自信を持ってピッチに立つべきだし、そういう準備はしてきたつもりなので…。僕らは一日一日が勝負だと思ってやってきた自負があるので、あとは90分それを表現するだけかなと思います。