森下も痛い目に遭ったのに…佐藤輝に一発浴びたら全敗の広島４連敗で借金３、打たれた野村は二軍再降格

画像は野村

５月２日 ●３－７　阪神　甲子園
通算13勝16敗２分け
４位変わらずも５位中日とゲーム差ゼロ、首位阪神まで最大７・５差に開く
14時開始・３時間59分、無観客
相手先発　ガンケル〇５回７安打３失点
本塁打　－

一番セカンド菊池涼
二番センター羽月
三番ライト鈴木誠
四番レフト西川
五番キャッチャー曾澤
六番サード安部
七番ファーストクロン
八番ショート小園
九番ピッチャー野村●（５試３敗）４回３分の０、100球５安打５失点（自責５）
中田
コルニエル
森浦
菊池保

開幕ローテの一角だった広島の野村はしか３試合に投げただけで二軍落。その後、再昇格を果たしたものの、この日の絵に描いたようなKO降板でまたわずか２試合で二軍降格決定となった。

今季の阪神打線を警戒するのは当たり前。だが、第１戦の九里はそれで自滅した。初回に24球、二回に28球を投じて１点ずつ失い五回には佐藤輝、梅野に連打され、開幕からの連続クオリティスタート成功が途切れた。

そこから多くのことを学んだはずなのに、野村もまた同じような悪い流れに引き込まれた。初回に２四球１死球、被安打ゼロで26球。ここは何とか踏ん張ったものの、１点先制してもらった三回にはまた28球投げて同点にされた。

そして２点リードの五回には一番近本には中前打され、二盗され、糸原に四球を与え、マルテに中前打されて無死満塁。ここで「体験入部」（矢野監督）の「四番サード・佐藤輝」にライトポール際スタンド中段に持って行かれた。

いたずらに球数を増やせば苦しくなるのは野村の方だ。真っすぐが１３５キロそこそこだから変化球と大差ない。そうなると３巡目ともなると、どうしても打ち取る策が限られてくる。

その代表例がまさに佐藤輝。一死一、二塁の初回第１打席は６球中、３球がチェンジアップ。初球ツーシームは外角ボール、続いて低目のチェンジアップ空振り、次も低目のチェンジアップでストライク、さらにカーブとカットボールがボールになってフルカウントからの低目チェンジアップ空振り三振という配球だった。

三回の一死一塁での第２打席も６球のうち３球目と６球目がチェンジアップ。ファウルと二ゴロでここまでに佐藤輝は初対戦の野村のチェンジアップを４度スイングしたことになる。

そして第３打席では外角へのツーシームが２つボールになってまず誤算。そのあとカーブでストライク、ツーシームで空振りを取り並行カウントに戻した。そしてフルカウントにはできないから勝負球に投じた低目のチェンジアップをうまく前でさばかれた。

佐藤輝はコメントなどで「サンズに相手投手に関するアドバイスをもらった」と番記者が喜びそうなエピを披露したが、そんなものがなくとも打っていただろう。

似たような痛い目には、すでに森下が遭っている。

３月30日、開幕第４戦のマツダスタジアムで森下と２打席対戦した佐藤輝はそこで３度、カーブの軌道を体感し、空振り三振もした。

その２週間後、４月14日の甲子園。第１打席でカーブの軌道をまた２度確認した佐藤輝は四回の第２打席、２ストライクに追い込まれてからのカーブに鋭く反応した。やはり前でさばかれて、ライトスタンドに豪快に持っていかれた。

佐藤輝はこれで７本塁打だが、４発が広島戦。重複部分も含めてまとめてみると…

４月１日　マツダスタジアム　六回二死無走者で中村祐から２号ソロ、捕手曾澤、球種チェンジアップ、ボールカウント２－１、試合は６－３で阪神勝利

４月14日　甲子園　四回無死一塁で森下から４号２ラン、捕手坂倉、球種カーブ、ボールカウント２ストライクナッシング、試合は６－０で阪神勝利

４月15日　甲子園　四回無死一塁で床田からバックスクリーンへ５号２ラン、捕手曾澤、球種真っすぐ、ボールカウント１－１、試合は４－０で阪神勝利

５月２日　甲子園　五回無死満塁で野村から７号グランドスラム、捕手曾澤、球種チェンジアップ、ボールカウント２－２、試合は７対３で阪神勝利

それでなくても広島打線は西勇、秋山に対する苦手意識を昨年から持ち越している。それに輪をかけて佐藤輝に一発を打たれたら勝ち目なし。そうこうしているうちに今季ワーストの４連敗で同じく最多の借金４となった。（ひろスポ！・田辺一球）

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