昨秋、二軍練習に参加したロサリオ(背番号143)は内田二軍監督(当時)の助言に耳を傾ける
広島のライネル・ロサリオ外野手が10月7日、9月の月間MVPを受賞した。一年前の秋、キャンプに練習生として参加したドミニカ共和国サントドミンゴ出身の25歳はわずか1年でリーグを代表する外野手に成長しつつある。
会見に臨んだロサリオは「サプライズ」と笑顔を見せた。9月の成績は月間打率リーグトップの4割1分3厘、5本塁打、19打点。いきなり巨人との直接対決で3連敗するなどチームが12勝14敗と大苦戦した9月だっただけに、ロサリオの打撃は余計に際立つものとなった。
しかもロサリオのプロ1年目のOPSはチームナンバーワンの・978。OPSは出塁率に長打率をプラスした”強打者の指標”であり、ロサリオはホームに還ってくる(得点)、走者をホームに還す(打点)の両面でチームの”顔”となっている。(エルドレッドは・873、丸は・910、菊池は・808)
11日から甲子園で始まるクライマックスシリーズ、ファーストステージでは、昨年広島にあっさり連敗した”阪神の逆襲”が予想される。レギュラーシーズンの大詰めで勝つべき試合を落とし続けた広島は、ここでも厳しい戦いを強いられることが予想される。頼みのエルドレッドは6日、レギュラーシーズン最終の巨人戦で3三振と精彩を欠いており、ロサリオのバットが”ファイナル勝ち上がり”へのカギとなりそうだ。
なおロサリオはこの日、エルドレッドらとともに宮崎へ移動。8日、9日はみやざきフェニックス・リーグに参加して調整を行う。