画像は大瀬良
6月22日 〇3-1中日(バンテリンドームナゴヤ)
広島 000 200 001・3
中日 000 000 001・1
広島通算63試合33勝26敗4分け(首位キープ、2位阪神に2・5差)
14時開始・3時間6分、27,988人
相手先発 ●メヒア5回3安打2失点
広島本塁打 末包6号2ラン
中日本塁打 -
広島登録抹消 ▼ハーン(NPB感染症特例)
広島スタメン
一番センター秋山
二番ファースト田中
三番ライト野間
四番サード小園
五番レフト末包
六番セカンド菊池
七番ショート矢野
八番キャッチャー曾澤
九番ピッチャー〇大瀬良(11試合4勝)7回110球3安打無失点
H島内
S栗林(30試合1敗20S)
試合後、バンテリンドームナゴヤに大瀬良の声が響いた。
「アツさんがうまくリードしてくれて、野手陣が点を取ってくれたんで、気持ち良くというか、自分のペースで投げることができました」
7回3安打無失点で勝利を引き寄せた。交流戦明け、チームも自身もまず1勝。1勝目がないとその先もない。
6月7日の129球ノーノーピッチング×17日37歳の誕生日。円熟味が増す、とはこういうことを言うのだろう。
昨年11月に手術した右肘の影響は開幕後、どれほどだったのか?例えば4月4日の今季初登板ではヤクルト相手に5回1/3、5安打3失点だった。初回に19球、二回に18球。同月11日の阪神戦も初回に20球を投じた。5月1日の阪神戦も序盤3回で60球。
この傾向は交流戦に入っても変わらず5月31日のソフトバンク戦でも、いきなりバックのエラーから始まったにしても29球も初回に投げている。
投げ手が11年目のエースなら受け手の曾澤は18年目の大ベテラン。ふたりの会話がどんなものか?は知る由もないが、深みがあればあるほど、考えることも多くなる。
それがソフトバンク戦の二回以降は一変した。9球、9球、10球…スコアボードに快調にゼロを並べる作業の始まりだった。
ノーノーゲーム初回もわずか11球、二回には佐藤に11球粘られたため30球に跳ね上がったが三回からまた13、7、8、14球と少なく抑えられた。
球数だけの話ではない。同時に”ピッチクロック”が導入されてもいいぐらいのハイピッチ投法…それがこの日、29イニング連続無失点の快記録につながった。
「まったく意識していないんですけど、ほんとに野手陣に助けられながら、打たせて取るピッチングで野手を信頼して投げている結果がそういうふうに繋がっていると思う。継続するのが一番なのでまた次も頑張ります」
それにしても11試合投げて4勝無敗、防御率0・87、規程回数到達者の中で唯一の被本塁打0…はそうそうできるものではない。本人は「次の打者のことや、いろいろなことを考えるようになって無理をしなくなった」ことが極めて高いレベルの投球を続けられる要因だとも話している。かつての”剛”のイメージを捨て、それではどういうスタイルを目指すのか?そのヒントがソフトバンク戦にあった、ということになる。
前夜の同一リーグ戦再開ゲームをカリステのソロ一発で落とした分、今度は四回に飛び出した末包の6号2ランが追い風になったのは言うまでもない。中日先発のメヒアには4月の対戦で7回ゼロ封されていたから大瀬良も覚悟はしていたはずだ。
九回には菊池、矢野の連打で3点目。その裏、栗林が一発を警戒して細川、中田を歩かせ矢野の送球エラー絡みで1点を失ったが、何とか2点リードのまま逃げ切った。
それでもまだ中日戦は3勝5敗と黒星先行。一方、この日阪神が敗れて2位との差は2・5に戻った。