画像は1月27日のフジテレビ会見を一面で伝える28日付新聞各紙
日枝相談役の特命!?によりフジテレビ会見の席についた5者は、10時間23分に渡りとうとう最後まで真実を語ろうとしなかった。開放された会見場に詰めかけた“玉石混交”の報道・取材陣が“荒れる”のは当然で、ネット上では様々な批判はあるが、あの状況では質疑応答が制御不能にならない方がおかしい。
午後4時に始まった会見は日付を変え28日の午前2時23分に終了した。質問者は191媒体で計473人、会見出席者は…
フジテレビ会見(表向きの)出席者(舞台ウラに日枝久相談役)
港浩一前社長
嘉納修治前会長
遠藤龍之介副会長
金光治フジ・メディアホールディングス社長
清水賢治新社長
司会は執行役員広報局長・上野陽一氏(たぶん日枝久相談役のコントロール下のひとり)
この会見については28日の衆議院代表質問で重徳和彦氏(立憲民主党・無所属)がいきなり石破茂首相に問うた。まさに非常事態だ。
以下、会見でひろスポ!があれっ?と思った箇所を会見の時間軸は無視してピックアップする。この発想はあらいる場面で有効だ。「あれっ?」と思った箇所(引っかかる事象)には常に大事なことが隠されているからだ。
(シーン1)
-中居さん引退を聞いて、コメントを
港前社長「特にありません」※
※ひろスポ!注…この一言がすべてを物語っている。会見が始まって4時間が経過した時点で、疲労の色が滲むはわかるが「特にありません」はないだろう。中居正広さんについて下手に触れると、会見コード(日枝コード)に引っかかる、という状況が見て取れる。
(シーン2)
-今までずっと聞いてると、女性のプライバシーを盾にして、いろんなことを言い逃れしているようにしか思えません。一番大切なのは、みんながここになぜ集まっているかと言うと、2023年6月に中居氏により人権侵害があったか、とその点1点とそれに御社のA氏がかかわっているかということ。まずA氏の方から聞きます。港社長はA氏について女性へのヒアリングが欠けていると。どうして女性へのヒアリングが欠けてA氏の関与がなかったと言えるのでしょう?
港前社長 はい…(視線が泳ぐ)履歴を消すというような余裕のある調べ方ではなかったですから…(中略)失礼しました
-いや、失礼じゃない、僕らは真実を知りたい。言を左右にすると話がまともにならない、(語気を強めて部活で先輩がダメな後輩を叱るような口調で)しっかりしろっ!(会場から、そうだ!)
港前社長「(5秒沈黙のあと)はい、えー(また沈黙)」
-A氏は関与してるんですか、してないんですか?
港前社長「かんよ…し・て・ま・せ・ん」
-言い切れるんですか?どうして女性のヒアリングなしに言いきれんですか?
港前社長「…」(外野からの声が飛び、港社長はコップの水を飲む、視線はずっと下向きで前を見ることができない、金光治FMHD社長が盛んに助け船を出そうとするが質問者が一蹴)
港前社長「わたくしは…その特定日に、当該社員の関与はないと、おー、ないと思っています。
-なぜ断定できるんですか?その質問に答えてないじゃないでか!
(中略)
港前社長「それも含めて第3者委員会…
-違う!論理が破綻しているじゃない、言ってることの。しっかり答えんきゃ、当該女性も見てますよ、きっと。ここは肝心な点ですよ、1点ね!
(中略)
-ではA氏(の話は)置きます。では遠藤さんに聞きます。遠藤さんは先ほど、中居さんと女性の間に意思の違いがあったと、意思の一致か不一致かということをおっしゃっております。それを考えるに女性の(側の)不一致と考えるのが当然ですけどそこを撤回されることで、女性のプライバシーがどういうふうに守られるんですか?どういうふうに考えてます。
遠藤副会長「はい、先ほど私がプライバーの関係から、その内容(性交渉的な行為への一致か、不一致か)をお答えできませんというふうに(日枝相談役の指示を記した紙を受け取ったあと)言い換えさせてさせていただいて…」
-それはプライバシーをどうして守ることになりますか?
遠藤副会長「補足しますと、あのー、(2秒沈黙)その情報はですね、あの当事者自身から外部に発信されていない情報ではございますので、第3者である我々がその内容を先んじてお答えすることができない、という趣旨でございました。
-でも、それはもう遠藤さん言いましたよね。テレビカメラは撮ってるんですよ。一致があった、不一致があった。女性が不一致があったという方が自然ですよ、ほぼ100パーセント自然、それを撤回されることで女性はどう守られんですか?(語気強めて)それに答えてないよ。
遠藤副会長「ですからそれは不適切な発言だったと…」
-ぜんぜん不適切じゃないよ。それを認めなきゃ!あなたが調査して一致と不一致があったって言ったんでしょ!それが一番重要なポイント!
(中略)
遠藤副会長「この問題に関しては第3者なんですよ」
-女性はフジテレビの社員だった時に起こったと…
遠藤副会長と司会者ほぼ同時に「すいません、それは…」「申し訳ございません、それに関しては…」
-もういいよ、プライバシープライバシーって言うけどあなたの発言は女性守ってないよ!分かってる?あなた!広報のあなた!
司会者(上野広報局長)「この場では(日枝相談役に命じられて)プライバシーを守るということで会見を開かせていただいておりますので…はい」
-もういい、あなたは黙ってて!一致なの、不一致なの?フジテレビどうなの、ここが一番のポイントですよ。
(会場から)女性の社員の言い分を信じてない、ということですね!?
遠藤副会長「(その声に反応して)はい?」
-女性を信じてないということですか?
会場から…十分、警報犯罪ですよ!
-言葉尻を捉えてあなたたちがやってるのは事実を捻じ曲げようとしてるんだよ!ちゃんと事実を言わなきゃ!そのための記者会見だろ?
司会者「えー…(消え入るような声)」
そして制御不能のバトルに突入していく…
-不一致だったのか一致だったのか?港社長の意見は?
港前社長「うん…ま…こ・れ・は……、これは、どっちというふうに、これは信じる、信じないとかいうことではなくて、うーん……(会場からの人権侵害の声に反応して)人権侵害の可能性というふうに申し上げてます」
-ちゃんと答えなきゃ、みんな見てますよ。広報ちょっと黙ってて、港社長!同意ですか?不同意ですか?」
港前社長「これは今断言することはできないと思います」
-でも、もし一致してたならねここに僕ら集まってないわけですよ。ね!論理が破綻しているでしょ、この何時間の説明、5時間の説明でぜんぜん論理が破綻してりるわけですよ、こっちはたまりませんよ、真実はどこにあるの?ここ一番大切なのに、遠藤さん、広報を見てる場合じゃないですよ!
-逃げない方がいいよ、広報も、もしかしてフジテレビが将来なくなることがあるとすれば、あとを見る時、ああこうすれば良かったと、そういうことがないように言っておきましょうよ。
「守るのは中居さんの方ですよね」「(社長として)残ってくださいよ」などの声が飛び交い会見は「根本的事実が分からないでやってられるか!」「あなた達を指示している人がいるんですか?」「日枝さんが出てこなきゃ!やり直し会見!みなさん何も分からないんだから」とけっきょく30分前後、空転した。