第99回全国高校野球選手権広島大会第6日(7月14日)は4会場で3回戦8試合が行われた。
広島商6-5市立呉(呉二河)
”広商野球”がセンバツで旋風を巻き起こした市立呉に競り勝った。1点ビハインドの五回に2対1と一度は逆転に成功。しかしその裏、2点を奪われ再び1点を追いかける六回に4点を奪って試合の流れを引き寄せた。1年生三番の真鍋駿が放った同点適時三塁打が光る。
市立呉は地元、呉市民らの大きな声援を受け「春夏連続」を目指したが、「守りの野球」の軸となるはずの投手陣が10四死球と本来の力を出し切ることができず、2度リードしながらひっくり返された。それでも3対6の八回には二番・西岡裕希(2年)の適時打などで1点差まで迫ったが「あと1本」というところまで攻め込みながら最後はかわされた。
広陵10-0祇園北(五回コールド、コカ・コーラウエスト広島)
初回にいきなり6点を先制した広陵はその後も代打起用や守備交代を重ねながら加点して五回コールド勝ちした。祇園北は広陵の繰り出す3投手を崩せず3安打止まり。バッテリーミスやエラーも出て広陵の”圧力”に屈した形となった。
尾道商6x-5国際学院(延長十回、コカ・コーラウエスト広島)
2対2で迎えた延長十回、後攻めの尾道商は3点ビハインドの窮地から4点をもぎとりサヨナラ勝ちした。しかも延長に入って両軍合わせて4ホーマー。
国際学院はエースの土鳥大起(3年)、それまで2安打の石田海十(3年)、同じく2安打の中尾優(2年)がスタンドめがけて3連発。詰めかけた応援団やファンを歓喜させた。が、その裏、追い詰められた尾道商は2本のヒットで三番・沼田光輝(3年)に繋ぐと、ここで飛び出したのが左中間への同点3ラン…。最後は主将の平川翔(3年)が三塁強襲ヒットで広島大会の歴史に残る激戦に終止符を打った。「反対のブロック」からは広陵が順当に勝ち上がってきており、ベスト4を懸けた一戦が尾道商対広陵となれば、好ゲームが期待される。
府中東2-1可部(呉二河)
府中東の真田龍征(2年)が90球6安打1失点完投でチームに勝利を呼び込んだ。打線は1点を追いかける五回に七番・中島陸(1年)の適時打で追いつき、さらに一番・土井啓悟(3年)の適時打で勝ち越した。可部のエース右腕、白石海斗(3年)も4安打2失点完投。素晴らしい投手戦を演じ、両軍通じての四球もわずかに3だった。
西条農2x-1三次青陵(福山市民)
西条農は1-1の九回、一死一、二塁から相手のエラーでサヨナラ勝ちした。相手投手陣は制球が乱れ14四死球。残塁19は反省材料。四番でエースの鎗野志音(3年)は投げては3安打完投と頼もしかった。昨夏ベスト8の西条農は府中東との4回戦を勝ち上がれば、同じく昨夏ベスト8の広島商とベスト4を懸け準々決勝でぶつかる可能性が出てきた。
神辺旭2-0舟入(福山市民)
神辺旭は宮武大輔(3年)、高橋直暉(2年)の継投策で完封リレー。舟入から8つの三振を奪い4安打に抑え込んだ。攻めては二回に一番・山崎連(3年)が押し出し四球を選んで先制。五回には敵失で加点した。1回戦で延長の、廿日市にサヨナラ勝ちした舟入は九回、無死二塁から次の攻め手を出し切れなかった。
その他の結果
美鈴が丘10-0戸手(六回コールド)
近大福山9-4呉商