あとがない状況で、残り5戦…練習前にボードと向き合う城福浩監督(トップ画像)
サンフレッチェ広島は10月19日、広島市内でおよそ1時間の試合前日練習を行った。練習冒頭以外は今回もこれまでどおり、非公開。
10月6日の柏レイソル戦で、しかもホームで悪夢の0-3負けを喫してから中13日。城福浩監督と選手たちは、明治安田生命J1リーグ第30節の清水エスパルス戦に満を持して臨むことになる。
前節、台風のまさに逆風の中で失ったあの3点はいったい何を意味していたのか?チームに何を問いかけていたのか?
ここ4試合で●△●●の理由はどこにあるのか?
第28節で川崎フロンターレに首位の座をさらわれたのに、まだ勝ち点差が1なのは”我々に”どんなことを伝えようとしているのか…
そして、昨年の今ごろ、サンフレッチェ広島の命運を握り必死で戦ってくれていたヨンソン監督の待つアウェー戦では、どんなドラマが待っているのか…
ここからのラスト5試合に”我々は”どんな姿勢で挑むべきか…
練習後、城福浩監督は次のように語り、清水エスパルス戦と11月、12月の戦いにぶつける思いをファンに向けてのメッセージとした。
城福浩監督の話
前節はサッカーを振り返るのが難しいような試合になってしまった…もちろん我々は負けたという事があるんですけども…ここ数試合、内容と結果が伴っていないようなもどかしさがずっとありながらの最後の試合が0-3。
非常に難しい2週間でしたけども、選手もよく切り替えて自分たちが今やれることをやりました。何にフォーカスしてこのチームが勝ち点を伸ばしていくのかを、スタッフとともにみんなで整理して、いい練習をしてくれたと思います。
細かいところまで満足いったかと言えば、それはもうやるべきことを我々はやったということでその姿勢、その過ごし方には大変満足しています。
運がどちらに転がっていくのか、ボールがどこに転がるのか。我々は天に任せるだけじゃなくて、やるべきことをやった者に転がってくると思っているので、それはやったとはっきり言える2週間でした。
(練習での選手の役割分担、ポジションなどについては)どんな可能性もあったと思います。というか、いつも考えてますけど、どんな可能性も考えました。
まずこの5試合をどう戦うか。メンバーをどうするかはすべてに可能性があることをみんなが示してくれた。そのことが非常に嬉しかった。削除法でこれは無理だなというのがひとつもなかった。だから非常に難しいここ数日を僕は過ごしましたし、けさまで僕が苦しむということは非常にいい過ごし方をしたということです。
自分たちは成長しながら来てるんですが、自分たちらしさを取り戻す、自分たちらしさが一番よく出るシーンはどういうシーンなのか、非常に細かいところまでフォーカスして、そのために何が必要なのか。そこにポイントを絞ってやってきたところがあります。もちろん攻撃は攻撃でここ2週間繋げてきたものがあります。
この2つをどの組み合わせで、もっと言えば今の技術的なものだけじゃなくて、みんなが心の中で何を信じながら、何を確信を持ってできるか、そういうメンタルなところも含めて最大値を割り出しました。
今のパフォーマンスだけでは選べない。今まで積み上げてきたもの、我々が信じるもの、確信しながら突き進んでいく、トータルで、その最大値を出したいなと思います。
残り5試合は、トーナメントではないけどそれぐらいのつもりでやっていきたい。我々が最終節まで可能性がある状況を作っておきたいし、そうすれば何が起こるか分からないことを経験則で知っている選手たちがいるわけですから。
1試合1試合、全てを出さない限り後悔することをみんな肝に銘じてやっています。最後の最後に痺れる思いの中でゲームができて、結果は神のみぞ知るというところだと思います。
ここまでチーム作りをしてきた中で、試合の経験値や外から見た戦力といった時に我々に対する予想順位は非常に妥当なものでした。
世の中の人が、評論家の方たちが見て我々の予想をした時の評価が理不尽だとはぜんぜん思っていません。だからこそ、なぜ積み上げてこれたか、というところは、僕の中ではずっと整理できていますし、それは選手にも言ってきています。
ただそれだけにしがみついたらこのチームの成長はなくなる。成長もしないと34試合は戦い抜けない。常にそこの戦いをやってきた中で立ち戻る場所というのをこのチームはぜったい持ってます。そこはブレないように。
変化、成長を求めていくところと、立ち戻る場所は常に我々の中にありますし、立ち戻る場所を失ってはいません。ことあるごとに選手たちも提示してきています。その表現はその時々で違うかもしれませんが…
だからこそ、世の中から見たら非常にフェアな予想順位を覆してきた。その理由は我々が一番よく知っているんです。
試合前日練習を前に選手たちはこの表情
森保ジャパンの代表戦2試合(12日パナマ戦、16日ウルグアイ戦)に出場した青山敏弘(中央)がカギを握っているのは言うまでもないが、中3日での清水エスパルス戦ではどんな起用になるか…
ひろスポ!関連記事
サンフレッチェ広島、J1残留へもう時間がない…だがサッカーは終わるまですべて起こる…ヨンソン監督は、アンデルソンロペスは…(2017年11月17日掲載)
hirospo.com/pickup/42274.html
J1残留はサンフレッチェに関わった全ての人たちの勝利!でも織田社長、ヨンソン監督退任で改革迫られる中新体制は?(2017年12月4日掲載)
hirospo.com/pickup/42852.html