広島が甲子園での阪神3連戦を2勝1分けで乗り切った。初戦を黒田で取り、ローテの谷間となった2戦目は延長12回2-2で引き分け、第3戦はエース前田健太でモノにした。
これで広島は2カード連続2勝1分け。要するに4連勝で実に3月31日以来となる「勝率5割」にリーチをかけた。
この状況はある意味「奇跡的」と言っていい。前田健太が先発した13日の阪神戦のスコアは3-0。ヒース、大瀬良で完封リレーしたからいいようなものの、奪った3点はエルドレッドのソロ、ダブルスチール崩れの間、呉昇桓の暴投絡み。そして連続ひと桁安打記録がとうとう球団ワーストの22試合へ到達した。
これまでの記録は1959年、チームがセ・リーグに新規加入してから9年目の出来事でそんな昔の記録を更新するのは”珍現象”というしかない。
ただこの間、チームは10勝10敗2分け。ここ2カードの4勝2分けが大きく効いていることになる。そしてこの4勝は前田健太、黒田、ジョンソン、前田健太の先発によってもたらされている。
ひと桁安打が続く22試合の間、チームは「3点取られたら終わり」の状況が続き、先発は7回2失点以内、がノルマ?とされてきた。
そんな中、前田健太は5試合に投げ、7回2失点(勝ち負けつかず、チームは3-4敗戦)、8回無失点、7回1失点、7回無失点、先日の7回無失点で4連勝をマークしている。
黒田も負けてはいない。「3点取られたら…」の中、5試合に投げて7回1失点、7回無失点、8回無失点とノルマ?を3度達成(2勝)している。(残り2戦は4回3失点負け投手と4回3分の1、2失点降板)
ジョンソンもこの間、6回2失点負け投手、8回無失点勝ち投手、6回3失点負け投手、8回2失点勝ち投手…。
厳しいノルマ?に挑むのは救援陣も同じ。大瀬良、中崎を軸にしたブルペン組の9月の救援防御率は何と0点台で推移している。
二桁安打なしでも連勝街道をひた走る広島は15日、マツダスタジアムで巨人戦を消化したあと、12連戦に突入する。前田健太、黒田、ジョンソンのフル稼働と救援陣の奮投で、上位3チームをどこまで追撃できるだろうか?