大不振の四番エルドレッドをスタメンから外して臨んだ広島だったが結果は同じだった。前日に続いて最後は呉昇桓に抑えられ、4対5で惜敗。中日、巨人、中日、そして阪神と”ライバル”相手に4カード連続勝ち越しなしとなった。
広島の先発は大瀬良。阪神は能見。大瀬良は6月21日以来、5試合勝ち星なし。能見の方はさらに深刻で5月24日以来、8試合勝ち星から見放されていたが、結果的には7回1失点の能見が6勝目を挙げ、4回4失点KOの大瀬良は5月半ばまでに5勝1敗の好成績を残しながらとうとう6勝6敗になった。
広島にとって大瀬良の不調より頭の痛い問題が「四番」の流動化。ここまでチームの勝利に大きく貢献してきたエルドレッドをついに四番から外して代役にキラを指名したが結果は4タコ…。菊池、丸、會澤らの活躍で5点のビハインドから終盤1点差まで盛り返したものの、四番がどっしり腰を据えていないため、前日の2点差負けに続く1点差負けと、どうしても接戦を勝ち切れない。
エルドレッドが最後にホームランを打ったのが7月26日の阪神戦(マツダ)。そしてチームが最後に勝ち越したのもこの時の阪神3連戦だった。
以来、主砲は11試合連続で空砲と化し、そして12戦目でスタメン落ち。四番の一発が出なくなったこととチームの3連戦勝ち越しなし、は完全にシンクロしている。こうした事実は当然広島の首脳陣もチェック済みで、野村監督はあす以降、首位奪還への道を探りつつ難しい選択を迫られることになる。