田中聡(たなか・さとし)専門学校・美術予備校で講師をするかたわら、広島を中心にイラストレーターとしても活動中。カープやサンフレッチェのイラストを中心に、日々のあれこれをブログに掲載しています。tnksts.jugem.jp
黒田博樹投手が、新井貴浩選手に”続いて”広島に帰ってきます。
2007年11月、ふたりが相次いで広島をあとにすると知った日に、誰もが胸の痛みをそっと抑え、前を見据えていました。
あれから7年。
一度は終わった…、止まったはずのふたりの、広島での物語がまた始まろうとしています。
「カープで燃え尽きる」とした新井選手の存在が黒田投手の広島復帰に大きく作用したことは間違いありません。
広島での11年間は優勝とは無縁。
海を渡り、好きでもない米国生活に身を投じ、ロサンゼルスとニューヨークを舞台に4年と3年。それこそ身を切るような思いで挑み続けてきましたが、残念ながら優勝には手が届きませんでした。
そんな黒田投手が「引退」を考えた時、思い描いていたことは…?
日本時間の12月28日午前、黒田投手自身の談話が発表されました。その中では「悩み抜いた末、野球人生の最後の決断として…」というくだりがありました。
そう、黒田投手もまたこの広島で、カープで燃え尽きる道を選択しました。
赤の魂を込めて投げる1球、振り抜くバット…。
1991年、チームが最後に優勝した時から24年目の来季は広島が被爆して70年目にあたります。
戦後復興の灯だったカープ、市民の夢だったカープが特別な力に後押しされて、感動のフィナーレを迎えるための準備は”15の春”を迎えるころ、すべて整うことになるのでしょう。