カープ観戦のあとにも、ついつい足が向くお店をシリーズで紹介します。
県外から来られた方は、楽しい広島ツアーの思い出に…
ただし、GW期間中は必ず電話で営業の有無、混雑具合をご確認いただくことをお勧めします。(ひろスポ!編集部)
串焼き 力(RIKI)
広島市中区薬研堀4番14号
電話082・247・1492
営業時間 午後6時から深夜1時
定休日 日曜
他の追随許さぬ本格志向の味わいは世田谷生まれ
串焼きの店は数あれど、他の追随を許さぬ本格派志向。それもそのはず、オーナーの池谷龍一さんは、真っ向勝負で知られたあの池谷公二郎さんの長男。昨年9月にオープンしたばかりだが、予約なしでは入れない時間帯が多い。
「東京世田谷上町に山本浩二さんの行きつけの“西”という串焼きの店があるんです。そこに父も行くようになって、連れて行ってもらったところ、ひと口食べただけで旨い!と…。それで、店のおやじさんに頼み込んで、4度目でやっと修行させてもらうことになりました」
思い立ったら同じく真っ向勝負。当時サラリーマンだったため、日曜日ごと仕込みからの手ほどきを受け、最後に1年かけて徹底的に鍛えてもらった。子供のころからやってみたい仕事だったということもあり「お前が焼くと味が違うよ」と厳しい声をかけてきたお客が「いける!いいね」と言ってくれるようになったため、広島に戻る決心がついた。
「お客さんの反応が一番嬉しいですね。社長さんが部下の方を連れて来られて、部下の方が友人を連れて来られて…」
こうして慌ただしい日々が始まったが、龍一さんは串焼きと正面から向き合うことにこだわった。素材と鮮度、肉の種類によって異なる炭との距離…。同じようにやってもなかなか最高の味が出ないのがこの世界。でもその奥深さを追求することで、お客の笑顔もいっそう広がっていく。
その最たるものが仕込みにかける時間の長さ。「店の様子を見せて欲しい」とやってきた同業種の大将たちが「そこまでやっていたら儲けにならないのでは?」と舌を巻いたというから相当だ。
人に教えたくない?クセになる逸品
ささみを軽く炙って本わさびに醤油を垂らす「さび焼」食べる途中で肉汁があふれる「手羽先」、もも皮を手間暇かけて拳状に仕上げた「げんこつ」、プリプリで鮮度抜群の「レバー塩」。ほかにも「つくね」「れんこん」「とり丼スープ付」と、どれを取ってもクセになる。
わずか12席のカウンターは、コラーゲンの効果を聞きつけた女性客の姿も目立つようになり、ますます活況を呈している。