カープ二軍とは”名ばかり”で、四番にはロサリオ、五番にはエルドレッドと一軍そのままの迫力…のはずが…
第54回社会人野球広島大会が8月14日、広島市西区のコカ・コーラウエスト広島球場で開幕した。大会2日目の15日、午前9時からの第1試合に注目のカープ二軍が登場。強い日射しの照りつけるスタンドには大勢のファンが詰めかけた。(入場無料)
予選リーグD組のカープ二軍は、7月にあった都市対抗野球に4年連続8度目の出場を果たした中国地区強豪チームのJFE西日本と対戦した。
手前は三番を打った堂林
カープ二軍スタメン
一番センター・天谷
二番ショート・安部
三番サード・堂林
四番レフト・ロサリオ
五番DH・エルドレッド
六番ファースト・岩本
七番ライト・土生
八番キャッチャー・中村亘
九番セカンド・上本
先発は小野
試合は三回に安部のソロホームランでカープ二軍が先制。四回にはエルドレッドも左翼越えにソロホームランを運び2対0としたが、JFE西日本先発の185センチ右腕、森川達哉(26歳、関西国際大出身)から奪ったのはこの2点だけ。
先制のホームを踏む安部
力でレフトスタンドまでもっていったエルドレッド
一番から六番までは一軍で十分通用する顔ぶれが並ぶカープ二軍オーダー
五回、六回もJFE西日本のベテラン左腕の藤井主文(30歳、東京農大出身)の前に1安打に封じられて中押し点を奪えずじまい。
すると五回まで2安打ピッチングのカープ二軍先発の小野が六回、二死から一番の三木大和(24歳、岡山商科大出身)に四球を与えたのをきっかけに連打で1点を返されなおも一、二塁の大ピンチ。ここでも踏ん張りきることができず四番の法本剛弥(25歳、三重中京大出身)にライト線に弾き返され2対3と逆転を許した。
JFE西日本逆転に成功
佐々岡二軍投手コーチ(中央手前)に声をかけられる小野(中央)
勝ち越しに成功したJFE西日本は満を持して七回のマウンドに実績抜群の陶山大介(30歳、倉敷工業高出身)を投入。
JFE西日本・陶山のピッチング
JFE西日本ベンチ
カープ二軍打線は140キロを超える切れのある真っ直ぐと変化球のコンビネーションでテンポよく攻めてくる右腕の前に岩本のヒット1本に抑え込まれ、四球の走者を二塁へ進めた九回の攻撃も天谷、安部の一、二番が打ち取れて万事休した。
一方のJFE西日本は昨年の同大会決勝でカープ二軍に敗れておりその時の借りを返したかっこう。
カープ二軍が予選で負けたのは2007年の伯和ビクトリーズ戦(スコアは2対3)以来。
カープ二軍はあす16日、大和高田野球クラブと予選Dグループの第2戦(最終戦)を残しているが大会4日目の17日、JFE西日本が大和高田野球クラブに勝てば予選リーグ敗退が決定する。
試合後、握手を交わすJFE西日本の村上文敏監督とカープ高信二二軍監督