大瀬良は2月のキャンプから前田健太の背中を追いかけてきた
負けたらクライマックスシリーズ切符がほぼ消える広島が、球団初の「主催試合200万人」を達成したマツダスタジアムで阪神に5-2で競り勝った。
逆に阪神はリーグ優勝の可能性が消え、4位広島に1・5ゲーム差に詰め寄られた。
試合は初回に阪神が1点を先制し、その裏広島が3点を奪って逆転。
迎えた七回、広島先発のジョンソンが一死一、二塁のピンチを招き球数が来日最多の129を数えたところで広島ベンチは大瀬良を投入した。
しかし大瀬良はいきなり代打関本に左前適時打されてリードは1点に…。さらにイニングまたぎとなった八回、四球と連打で無死満塁のピンチを招いた。
絶体絶命…。だが、大瀬良は前日、初回に1点を先制されながらも8回を無四球ピッチングで乗り切った前田健太の投球を目の当たりにして「攻めること」の大切さを再認識。
2月のキャンプからずっとその背中を追いかけてきたエース右腕の訓えを胸に「最後は思い切り真っ直ぐでいくだけ」と代打西岡を内角の147キロでインフィールドフライに、代打伊藤隼をインロー151キロで見逃し三振に、最後は梅野を初球151キロで二飛に打ち取った。
八回に投じた大瀬良の21球は「3点取られたら終わり…」のチームに大きな勇気を与えたようで、その裏、打線は2点を追加して16試合ぶりの”大量”5得点で阪神を突き放した。