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2016年12月20日
編集部

Jリーグ・アウォーズでフェアプレー賞のサンフレッチェ広島、実はもっとすごい二冠王者!

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サンフレッチェ広島
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Jリーグは12月20日、横浜アリーナで年間表彰式、Jリーグ・アウォーズを開催した。最優秀選手賞には川崎フロンターレの中村憲剛が初めて選ばれた。

サンフレッチェ広島の塩谷司は3年連続でベストイレブンに名を連ねた。青山敏弘と並ぶチーム最多で3季連続はチーム初の快挙となった。ベストイレブンや最優秀選手賞は、J1の18クラブの選手(出場試合数に条件あり)の互選による。

得点王にはともに19得点のヴィッセル神戸・レアンドロとサンフレッチェ広島・ピーター・ウタカが輝いた。

サンフレッチェ広島は5年続5度目のフェアプレー賞も受賞した。

高円宮杯の冠がつくこの賞は、それだけ重みが違うということになる。それを森保監督就任後の5年間ですべて受賞した。

ベストイレブンや最優秀選手賞はJ1の18チームの選手(出場試合数に条件あり)の互選による。しかしフェアプレー賞は反則ポイント、数字で決まる。規定ポイント数に到達しなければこの賞は“なし”となる。

サンフレッチェ広島はペトロヴィッチ監督時代の2010年にもこの賞を手にした。合計6度。過去11度しか高円宮杯は贈られていない。そのうち6度。そして最近5年間で3度のJ1王者…、フェアプレーの精神でも他を圧倒する。

どうしてそんなことができるのか?

森保監督は「マツダ時代からのチームの哲学、それが今も受け継がれている」と話す。

この言い回しでは客観性が強調されている。しかし、森保監督の訓えなしに選手にその精神は浸透しない。

ひろスポ!には12月14日に読者から次のような声も届いている。

「ホームゲームでは、ほとんどの試合を静かに観戦している。サポーターです。反則ポイントは取り上げて頂いていますが、アクチュアリープレーイングタイムも取り上げて頂きたい指標だと思うのです。サンフレは今年も日本一二冠ですよ」(⚽三好和夫)

アクチュアリープレーイングタイムは、「魅力的で、質の高い試合を目指す上での一つの指標として、実際の試合時間を計測」したもの。Jリーグでは2012年5月からメディア向けの公表が始まった。

試合中に異議を唱えたり遅延行為をしていれば「観戦時間を空費しかねない行為」ともなる。Jリーグではアクチュアルプレーイングの増加を目指している。

J1リーグ戦の今季のアクチュアリープレーイングタイムベスト10マッチを見てみると、サンフレッチェ広島がそのうち6位までに名を連ね8位と10位にも入っている。

ホームが5試合でアウェーが3試合。相手は川崎フロンターレ2試合。しかも1位と4位。川崎フロンターレを率いる風間八宏監(10月12日、契約満了に伴う退団発表)もサンフレッチェ広島のOBだ。

残りは1試合ずつ。横浜F・マリノス、アルビレックス新潟、名古屋グランパス、ベガルタ仙台、FC東京、大宮アルディージャだ。

クラブごとで見ると、J1・34試合の1試合平均でサンフレッチェ広島のアクチュアリープレーイングタイムは63分07秒。2位はやはり川崎フロンターレで59分43秒。最下位の湘南ベルマーレは53分12秒。上と下では大差がついている。ただし、それぞれのクラブにはそれぞれの戦術があり”文句なかり言ってチンタラやってるからタイムが伸びない”というものでもない。

それはともかく、三好さんの苦労して検索しつつ完成したデータによれば、サンフレッチェ広島は3年連続でアクチュアリープレーイングタイムでもJ1トップとなり、ゆえにフェアプレー賞との「二冠」を3年連続で達成したことになる。

 

 

なお、欧州主要リーグのアクチュアルプレーイングタイムは、リーグ平均でも60分以上、中には65分以上というものもある。今季のJ1リーグ戦平均は56秒24秒でやはり差はある。J2は51分50秒、J3は53分47秒。

ひろスポ!ではJリーグ誕生以前からサンフレッチェ広島の前身、マツダサッカークラブを取材してきた。その当時から今西和男サンフレッチェ広島元GM(当時は同クラブ総監督)の存在が、マツダの社員としての行動規範も求められる選手の人格形成に多大な影響を及ぼしていた。

風間監督も森保監督も今西氏のもとで育ってきた。そして、サッカー王国と言われた広島のそのピラミッドの頂点にあるサンフレッチェ広島の歴史が、Jリーグの歴史に多大なる影響を与えながら今日に至っている、ということになる。

今西さん
毎年12月に”教え子”たちによって開催される「今西さんを囲む会」であいさつする今西和男サンフレッチェ広島元GM

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