中央公園サッカースタジアムなんてとても無理？建てるつもりでひろスポ!独自に検討の結果

2017年08月29日: 編集部

広島市などが想定する「中央公園スタジアム」のすぐそばにはこうした「森」が広がり、スタジアム建設のための敷地が満足に確保できない（トップ画像説明）

ひろスポ!で８月２８日に掲載した以下の記事のまとめを今回する。

特報！中央公園にサッカースタジアムを建てるつもりでひろスポ!独自に検討、広くて自由に使えるなんて言ったのは誰？旧広島市民球場跡地より狭いじゃないか！
hirospo.com/pickup/40228.html

きょう８月２９日夜、基町地区住民代表者らへ、広島市文化スポーツ部杉山朗部長ら３者（広島市松井市長、広島県湯崎知事、広島商工会議所深山会頭）側から「中央公園自由・芝生広場にスタジアム建設を検討した場合」の様々な調査結果が伝えられる。

ただ、ここでまず先に指摘しておきたいのはこのサッカースタジアム建設候補地に関する「第３の案」要するに「中央公園自由・芝生広場案」が深山会頭によって言われ始めた時点では文字通りその候補地は「中央公園自由・芝生広場」だったことである。それなら確かに東西には広い。

それをメディアも含めて一般的に「中央公園案」と記してきた。その場所が下の画像だ。

中央公園
画像手前が芝生広場、その奥が自由広場

地図では以下のようになり、右側（東側）が自由広場、左が芝生広場、その真ん中に点線で歩道が示されている。地図は中国地図出版株式会社（広島市中区東白島、電話０８２・２２８・６４６５）から出ている「広島市西区・中区」住宅地図の関係するページをコピーした。

ところが、これまでの杉山部長の話をまとめると、スタジアム建設場所はいつの間にか中央自由広場側だけに限られ、しかも中央自由広場もその名称とは裏腹に「不自由」にしか使えない。

なぜか？

まずひとつめ。下記地図で説明する。

中央公園

２０セントコインで示す辺りの地下に災害時などに対応する飲料可能な貯水槽がある。そのためスタジアムはそこを避けて建てる必要がある。すると前回、示したサンフレッチェ広島が旧広島市民球場跡地への建設を想定したHiroshima Peace Memorial Stadium（仮称）をはめ込むと、すでに南北が敷地からはみ出すばかりか東西もいっぱいになる。

Hiroshima Peace Memorial Stadium（仮称）のサイズは縦１９２．８メートル、横１８５．８メートル。

だが、実はもうひとつ大きな問題が…。中央公園自由広場の西端には「鯉城の森」「広高の森」がレイアウトされほかにも多数の地上建築物などがある。

中央公園自由広場内にはまさに森のような風景が広がる

下記地図の青い付箋の部分はスタジアム建設地には使えない。するとサンフレッチェ広島が想定しているHiroshima Peace Memorial Stadium（仮称）より遥かに小規模で、ゆとりのゆの字もない。今、国が本気で検討している東京五輪のあとの新たなスタジアム展開、マチナカスマートスタジアムのコンセプトとはおよそかけ離れたスタジアムしかできない可能性が非常に高い。

中央公園
２０セントコインと青い付箋の間しかスタジアムを建てる敷地がない。下にHiroshima Peace Memorial Stadium（仮称）のサイズを置いてみたがぜんぜん狭い、お話にならないほど狭い…