最初から最後まで広島みなと公園ありき、で突っ走ったサッカースタジアム検討協議会(トップ画像説明)
広島のサッカースタジアム問題が松井市長になって以降、進まなくなった大きなターニングポイントは2つ。
2つ目は、サンフレッチェ広島の久保允誉会長が「公開で」と要望したのに松井市長、湯崎知事、広島商工会議所の深山会頭が4者会談を「非公開」にした時。2016年9月8日と14日の2回だ。
この時、湯崎知事は、可能な限り早く候補地を絞り込み、建設の方向性を示したいとの考えを示したが、そうはなっていない。
この点については別の機会にはっきり触れる。
ひとつ目は、サッカースタジアム検討協議会という形だけの協議会で広島みなと公園ありきの話し合いを長々と引き伸ばし、何も深堀せぬまま強制終了させたことだ。
そのことを、9月26日、平成29年第3回広島市議会定例会で竹田康律議員(市民改革ネットワーク、安佐南区)が資した。
検討協議会として、行政側の指導で最初から広島みなと公園の方へ導いていたと推測したくなります。
…との言い回しが質問の中にあるがまさにそのとおり。
推測ではない。
そのことはサッカースタジアム検討協議会の複数の委員が明言している。委員の一部と会長、副会長が広島みなと公園の方へと導いたのは紛れのない事実である。
市議会での竹田議員の発言内容は次の動画で見ることができる。
広島市の答弁は問題の本質と異なるうわべだけのものなのでここには掲載しないが、閲覧するのは自由…
www.city.hiroshima.lg.jp/www/gikai/contents/1505212247188/index.html
なぜ今、この話題を取り上げたか?
それは、基町地区住民が「反対」の声を上げ続けるのも、その”胡散臭さ”について広く認識しているから、である。
だから、基町からもう一度「なぜ、中央公園なのか?」を松井市長の口から聞きたい、という要望が広島市に以前より出され続けている。
自分たち(広島県・市)で広島みなと公園ありき、の流れを作って(湯崎知事、松井市長ともに”広島みなと公園優位”と何度も強調)おきながら、「何で突然、降って湧いたように中央公園?」というわけだ。
基町住民に「広島商工会議所の深山会頭が第3の候補地として提案したから」などという後付の理由は通用しない。
これは基町地区住民だけの思いではない。広島市民の多くが抱く疑問である。
なお、竹田議員の質問の中では「9月末までに概算工事費を算出し、10月再度意見交換するようですが」という部分もあるが、その気配は11月に入ってもまったくない。
いつまでにスタジアムを建設するかを決めていないのだから、話はいくらでも引き伸ばしが可能。広島市議会でも再三、そこを突っ込まれている。
市の担当者はこの点について「基町住民にていねいな説明を」の一点張り。それは、基町地区住民を、スタジアム構想が進まない理由、のだしに使っていることにほかならない。
竹田康律議員質問内容(抜粋)
旧広島市民球場跡地の活用、サッカースタジアム建設について、松井市長が就任された平成23年、前市長により旧広島市民球場跡地活用策は決まっていたにもかかわらず、就任早々の議会で、活用策の対案も示さないまま活用策を白紙撤回され、検討委員会を立ち上げられました。
平成24年、サッカースタジアムの建設機運が高まり、平成25年6月、スタジアム建設に向け広島県サッカー協会や学識経験者などで構成するサッカースタジアム検討協議会が立ち上げられ、旧広島市民球場跡地も含めて検討されました。
そして平成26年12月、サッカースタジアム検討協議会から旧広島市民球場跡地と広島みなと公園の二カ所を候補地とするとの提言を得て、平成27年7月、県知事、市長、広島商工会議所会頭の3者が広島みなと公園優位との発表がなされました。
その発表のあと、サンフレッチェ広島から広島みなと公園では試合は行わないとの申し出があり、現在、中央公園も含めて検討されています。
そもそも、サッカースタジアム検討協議会のメンバーの一員にサッカー協会も入っており、その流れはサンフレッチェ広島も分かっているはずなのに、なぜこの段階で「不使用」となったのか不可解で、このことは今後の第三者による検討委員会の在り方にも影響すると危惧するところです。
検討協議会として、行政側の指導で最初から広島みなと公園の方へ導いていたと推測したくなります。
検討協議会は議事録もとっていないようですが、会議の情報はどんな形でサンフレッチェ広島に伝わっていたか、お答え願います。
また、本年4月、都市活性化対策特別委員会で、中央公園の今後の活用にかかわる検討状況が中間報告され、その際、委員からサッカースタジアム建設が中央公園に決まった場合、影響がないかとの問いに影響がない、との答弁がされています。
中央公園広場へのサッカースタジアム建設反対として、基町地区住民から本年1月、申し入れ書と8項目の質問状が出ていたことに対する回答が8月29日にされ、その内容を見ると、中央公園東側に南北方向を軸とする案が提示されました。
この案に対する工事費は今月末までに概算工事費を算出し、10月再度意見交換するようですが、中央公園広場に決定するための意見交換なのでしょうか?
先日のマスコミ報道では、サッカー場見えぬゴールと評されており、早期に決まることを市民は待ち望んでおります。
また、中央公園広場の約半分の面積を必要とされており、残地の活用策も同時に検討すべき、どうお考えか?
さらに中央公園にスタジアムを建設するとなった場合、旧広島市民球場跡地の活用はどのようになるかお尋ねします。
以上、広島新サッカースタジアム取材班
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