マツダスタジアムのテント村にはいったい何人が並び、何がどうなっているのか?
広島球団では2月27日、午前11時過ぎから「人数確認券」をマツダスタジアム前で場所取りをしている行列に配布したが、用意していた「人数確認券」は途中でなくなり、待っているファンに行き渡らないなどトラブルが続出した。
軽く1500人を超える行列を作ったファンからは、「何年たっても改善されないばかりか酷くなる一方」の現状を疑問視する声、改善を求める声が相次ぎ球団職員に詰め寄る場面も見られた。
なお、この「人数確認券」を持って2月28日、場所取りの順に「整理券」を受け取り、その「整理券」のナンバリングで3月1日の公式戦入場券発売開始の際、順番に窓口に並ぶことになる。
球団側では2月16日の夕方になって急きょ「お知らせ」として「整理券配布にあたり、公平性を期すために」「人数確認券をお渡し致します」と告知した。
「公平性」、イコール「割り込み、代表者による場所とり防止」ということになる。
ところが実際は「公平性」を根本から覆す事例が多々見られた。
まず、「人数確認券」(トップ画像)には「2月26日(月)18:00時点で列に並ばれている方に配布」とある。
大竹市からやってきて並んでいた女性は26日午後5時に「お風呂に入ったりするため」一度、自宅に戻ったため「人数確認券」をもらえず、もう一度最後尾(大型スロープの後方)に並んだ。
一方で先頭グループなどは朝方に”一斉動員”をかけ、先頭からテント4、5張り分のところに80人から100人が集まった。もちろん、テントには入れない。…なので、ずっとフェンスの外で待機しておき、球団職員の姿が見えると、みんなフェンスの中に入る、という有様だった。
どこが「公平」?
テントごとに人数を確認する、と球団職員の中には話す者もいたが、いざ配布が始まると数分で「テントごとの人数確認やらない」ことになった。要するに「2月26日18:00」に場所取りの列にいようがいまいが、まったく関係ない状況が出来上がった。
「人数確認券」を手にしたファンはしばらく「そのままでいてください」の球団職員の指示に従いフェンスの中にいた。
そうでないともらった者から、また後ろに回って途中から列の中に入ることなどいくらでもできる。実際、フェンスも途中で切れていたりする。
だが、ほどなくみんなフェンスを押して好きな方へと歩き始めた。そのあと「人数確認券」がすべてなくなるまで1時間以上もある。何度でももらうことが可能だ。
さらに「3歳未満のお子さん」だけが対象外だったため、小さな子にまで「人数確認券」が行き渡った。
遥か後方に並んでいたファンは次々にこの様子を見に来て、そして絶句…。職員に声をかけるファンも複数、出た。そのやりとりを聞くことはしなかったが、そののちに声をかけたファンたちからは、次のような理由で憤りの声が上がったいた。
「いったい何がどうなっているのか、まったく知らされていない」
「先頭で並んでまたあとからも並んでもらっていた、いつも見る顔だからすぐわかる。でもまた人数確認券をもらっていた」
「インターネットでこの列に並ぶアルバイトを時給3000円で募っていた。さっき、ひとりの男が15人くらいから人数確認券を集めていた。アホらしくてやっとれん」
「昨日、前の方で並んでいる連中のひとりが柱の裏で封筒をもらっていた。どう見てもお金をもらって、列に入れてやっているとしか思えない」
「だから昨日の段階で、人数確認券にナンバーを入れるよう、球団職員に強く言ったのに、やるもやらないもはっきりしなかった。これじゃいくらでも割り込みできる。後ろで待っている正直者がバカを見る。後ろの人たちは前の方の連中が何をやっているかわからないけど、知ったら暴動になりそう…」
「なんできょうのうちにナンバリングしなかったのか、と僕も今強くいいました、忙しくてできないと言われました」
ファンの声はほかにも多々あるが、一番の問題はおそらく昨年に続き、3月1日スタートと同時にひとりで1時間、1時間半と窓口で粘り、500万円分の入場券を買い締めるような”トップ集団”の中に混じる面々だろう。
転売も含めて一部のファンではるが、そのためには手段を選ばず、というスタンスの者は確かにいる。「アルバイト募集」のネット告知も確認した。
それにしても先頭からのおよそ80人から100人。テントが4つで100人?はありえない。身近な例で言えばサンフレッチェ広島ではシートの大きさにも指定があり「5人まで」と明記してある。
球団職員に「なぜ一カ所の人数を決めないのか?」と尋ねたが「今回はできなかった」との返事だった。
サンフレッチェ広島オフィシャルサイト
www.sanfrecce.co.jp/hometown/stadium/stadium_wait.html
なお、大型スロープには「人数確認券」配布が終わってからも次々にファンが集まりテントや敷物を敷いている。
12球団で唯一、Jリーグの全54クラブを見渡しても明らかに異質なこの現状…。前回に続き、今回も見た限りで広島市の担当者がこの現場に来ている様子は見られなかった。
最初はフェンスの外で待っていて…
フェンスの中に入ったらぎゅうぎゅう…明らかに2月16日18:00の時点で場所取りしていたファンとは異質のファンが先頭に集まっているが、全員にお墨付きとなる「人数確認券」が配られた
先頭から遥か後方のファンには先頭がどんな状況になっているかなど分からない
上の画像のさらに後ろで行列は一度切れて、今度は大型スロープに列ができているが、配布開始から1時間が経過しても何の変化?もないため不安そうにマツダスタジアム正面付近を見つめるファン
足が悪いという(杖を保持)この男性はテントを離れていたため「人数確認券」が受け取れず、女性警備員に対応を求めるが難しそうだった。弱者には厳しく、ルールを守ろうとしないファンにはザル、といって差し支えない状況だ
まさに、すし詰め状態
この男性は「車椅子であの人ごみの中は無理なんで、ここに来たけど何の説明もなくどうすればいいのか…」と心配そう
ところが「テントのとこにおらんといけん、はよ来て」と連れから言われて戻って行った
フェンスも途中で切れていて、出入り自由
保育園は…?
ひろスポ!おすすめ情報
全国のカープファンが2000年10月から毎日読む(毎日独自の最新情報更新、新井貴浩&黒田の復帰など、”本当に知りたい”ニュースをどこよりも早く紹介する)携帯サイト「田辺一球広島魂」は月額セブンカフェ2杯分でコチラ…
ikkyuu-t.com/