2月11日、フリー打撃に登板した薮田に話をする緒方監督(トップ画像)
3月21日、マツダスタジアムで開催予定だったオリックスとのオープン戦は雨で流れた。グラウンドは雨に煙る。
盤石のはずの広島投手陣も春霞がかかったように視界不良だ。
昨季の開幕投手、ジョンソン。3月最初の先発は7日、マツダスタジアムであった社会人全広島戦だった。「内容も上々」と本人は言い、新聞もそう報じたが、まったくそうは見えなかった。球が走っていない…
一週間後、14日の日本ハム戦(マツダスタジアム)では5回1失点ながら球数は93球。今度は新聞に「苦心の粘投」などと書かれた。一昨年が沢村賞で昨年は6勝止まり。不安は募る。
前日(3月20日)のオリックス戦(ほっともっと神戸)に先発した薮田はさらに深刻な状況だ。
3回3分の2、途中降板で6失点。しかも、三回だけで4四球。初回からオリックス打線にバットの芯で捉えられていた。内野ゴロアウトはたったひとつ。制球不能の様相で開幕ローテ入りも危うくなってきた。
薮田は一週間前の日本ハム戦(マツダスタジアム)でも5回5失点。先頭打者に四球を連発した反省からオリックス戦ではハナからセットポジションに替えてみたが結果は一緒。そういう”枝葉”の問題ではないようだ。
実は、こうなることはある程度、予想できた。イベントや結婚披露宴で多忙を極めたオフを過ごし、実質「2年目のジンクス」に挑む形の今シーズン。昨年38試合に登板して途中から先発に転向して15勝を挙げた。その疲れを取る時間はなかったはずだ。
2月11日、宮崎・日南キャンプ第3クール2日目の天福球場。
ランチタイムのフリー打撃に登板した薮田は、そのあとすぐに緒方監督に呼び止められた。通常は畝投手コーチのやる仕事だ。この時、指揮官は厳しい表情を見せていた。球にまるでキレがなく、真っ直ぐも変化球もストライクが入らないのだから当然だろう。(トップ画像)
その後、薮田は持ち直したかに思えた時期もあった。しかし3月に入ると登板間隔を空けてみたり、フォームを再点検してみたりと試行錯誤が続いていた。
3日前(3月18日)の楽天戦(静岡草薙)では、大瀬良が5回を投げ5失点。その前日(3月17日)には岡田が五回に打球を左すねに受け緊急降板した。
残るローテーション投手は、開幕投手候補の野村と、2月のキャンプインから着々と実績を積み上げてきた高卒2年目の高橋昂也、それにオリックス戦先発予定だった九里。九里は中継ぎでも先発でも行ける。
昨季、開幕戦をジョンソンで落とした広島は開幕第2戦からイッキの10連勝!その勢いでリーグ連覇を成し遂げた。3連覇がかかる今季は、まず入りの10試合をどう乗り切るか?
開幕まで10日を切り、選択肢も狭まりつつある中でのローテーションの顔ぶれが注目される。
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