酷暑の中、接戦を制して天皇杯出場を決めたSRC広島
第94回天皇杯の広島代表決定戦も兼ねた2014全広島サッカー選手権大会決勝トーナメントの決勝が広島市安佐南区の広島広域公園第一球技場で行われ、SRC広島が広島大学を3-2で振り切って初優勝した。前身の広島教員クラブ時代も含めると18年ぶり2度目。
決勝トーナメント1回戦で前回大会優勝の福山大学を4-2で下し勢いに乗ってSRC広島は準決勝でも広島経済大学を4-0で一蹴。
三たび迎えた大学勢の広島大学との決勝は前半9分に相手GKのこぼれ球をサンフレッチェ広島に所属したこともあるMF篠原聖が押し込んで先制した。
ところが予想以上の熱さのため思うようなパス回しができず、前半34分に同点に追いつかれ試合は1-1のまま後半へ。
後半21分、SRCでは現在ただひとりの教員(広島なぎさ高校サッカー部監督)であるFW武内渉が正面18メートルのミドルを決めて2-1と勝ち越し。しかし後半39分、運動力に勝る広島大学もDF谷本宇がCKを頭で押し込み再び試合は振り出しへ…。
広島大学は谷本のHSで2-2同点に追いつく
そのまま延長かと思われたアディショナルタイム、SRC広島はJリーグ鳥栖や大分に所属した経験のあるMF長谷川博一が相手DF陣の前掛かりになった一瞬のスキを突き、ドリブルで中央へ切り込んで最後は右足で決勝ゴールを叩きこんだ。
長谷川のゴールを喜ぶSRC広島イレブン
わずかに及ばず準優勝の広島大学
SRS広島に優勝旗が授与される
決勝ゴールを決めた長谷川選手の話
暑過ぎて、みんなも自分もとても難しい試合になりました。僕らは練習日が週に3回、楽しんでやっている部分が大きく、フィジカル面では苦しい…。
相手は予想通り、こちらのことをよく研究してきていました。こちらの動きを分断してきていることはすぐにわかりました。そのあと、やはり一番危惧していた(フィジカルの)部分が出て、受け身に回り自分たちのサッカーができませんでしたが、そこは”自分たち”を信じて最後までみんな、やっていました。
最後の最後で向こうも勝ちたいので攻めてきて相手ゴール前にスペースができていました。一発で決めないといけない場面。縦に狙ってドリブルで持ち込みました。
天皇杯は初めての人が多く、どれだけ大きな舞台か見てみることになると思います。みんなで経験して、みんなが何かを持ち帰ってくれるといいな、と期待しています。
※長谷川選手自身は広島経済大学時代を皮切りに天皇杯を経験済み。