ウエスタン・リーグ最終戦、ダイビングキャッチを試みる天谷(トップ画像)
ウエスタン・リーグは9月28日、全日程を終えた。
この日、山口県の由宇練習場では広島対ソフトバンク戦がありスタンドには大勢のファンが詰めかけた。
カープファンのお目当てのひとつは前日(27日)に今季限りの引退を表明した天谷宗一郎外野手(34)だった。
六番・センターでスタメン出場した天谷は4打数無安打ながら、外野の守備では得意のダイビングを披露。現役17シーズンをそのままぶつけるかのような、泥臭いその姿には惜しみない拍手が送られた。
天谷の今季、ウエスタン・リーグでの成績は79試合35安打7打点で打率2割3分6厘。だが12盗塁はチーム2位タイ。
ウエスタン・リーグ最終戦での天谷
胴上げされる天谷
広島は26日にリーグ3連覇を成し遂げた。地元胴上げは1991年以来、27年ぶりで2009年供用開始のマツダスタジアムでは初めてだった。
そのマツダスタジアムができた当初、盛んに言われたことがある。
それは「外野の守備力が広島優勝の鍵を握る」だった。
両翼91・4メートル、中堅115・8メートルの旧広島市民球場から「新球場」へ。右翼100メートル、左翼101メートル、中堅122メートルと守備範囲はイッキにワイドになり、広島は旧広島市民球場時代とはまったく別の野球をすることが求められた。
打つ方では一発に頼らない繋ぎのスタイルへの移行が求められ、守る方では天然芝での内野手は肩も含めた守備力が、外野手は広い守備範囲とやはり肩が求められた。
2009年、マツダスタジアム元年の開幕スタメンは次のとおり。
一番センター赤松
二番セカンド東出
三番ショート梵
四番ファースト栗原
五番サードシーボル
六番レフト嶋
七番キャッチャー石原
八番ライト天谷
九番ピッチャールイス
2010年は…
一番セカンド東出
二番ショート梵
三番センター天谷
四番ファースト栗原
五番レフトフィオ
六番ファーストヒューバー
七番ライト廣瀬
八番キャッチャー石原
九番ピッチャー前田健太
2009年はブラウン監督の最終年で、2010年は野村監督の1年目。そして2011年シーズンの開幕第6戦に「七番・センター」でスタメンに抜擢された丸はこの年、131試合105安打9本塁打のキャリアハイをマークした。
今や「2年連続MVP候補」と言われるまでに進化した丸の最初の一歩、はまさにこの時で、そこから紆余曲折を経て2013年の開幕戦初スタメンに至った。
丸が一軍に初めて定着した2010年、天谷は123試合で82安打6本塁打。ふたりはキャンプでも試合前練習でも一緒に外野を守り、天谷は6つ年下の丸にいつも話しかけていた。
この年8月には外野フェンスさえ駆け上がりスーパーキャッチする天谷の異次元プレーも飛び出した。丸は、天谷の背中を見て育ったことになる。
天谷は残念ながらマツダスタジアムでの胴上げに加わることはできなかったが、丸やその他の後輩たちがその思いを引き継ぎ悲願の地元優勝を現実のものにしてくれた。
天谷は10月4日、今季最終戦(巨人戦)の行わるマツダスタジアムに戻ってきて、その雄姿をファンに披露する予定となっている。
記念撮影、前列中央に天谷
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