ＦＡ行使が伝えられる丸と、巨人とロッテとソフトバンクと「僕が他球団のユニホームを着て…」の黒田の言葉と

日本シリーズの後片付けが行われているマツダスタジアム。午前中、選手は姿を見せなかった（トップ画像）

日本シリーズの終わったマツダスタジアムは翌日も”賑わった”。１１月４日、朝から多くの記者が詰めかけた。広島市内のホテルなどに散って行った記者もいる。だが、渦中の人、丸佳浩外野手は午前中、姿を見せなかった。

「早ければ４日にも残留に向け交渉」

「提示額は４年契約で、出来高払いを含めて総額１７億円」

丸に関するそんな情報とともに、松田オーナーの「ＦＡ宣言することは問題ない。ＦＡ権は選手の権利だと思っている」との談話も記事では紹介されている。

先ごろ阪神に別れを告げた金本知憲氏が「広島の四番」としてＦＡ残留を熱望した時など、過去のケースをひとつひとつ見てきた中では、同様の発言は聞いたことがない。１８０度の方針転換だ。

また紙面上には「巨人が２５億円用意」などとも出ている。

仮にそうであるならば、あとは本人がそこに行きたいかどうか？という話になる。

広島ではやはりＦＡ宣言するかどうか悩んだ末に「男気」決断した黒田博樹が、かつてこんなことを言ってファンの心を揺さぶった。

「最終的に僕が他球団のユニホームを着て、カープファンやカープの選手を相手に投げるのが想像つかなかった」

丸がもし”最終的僕が巨人のユニホームを着て”と考えたなら、どんな結論に達するのか。

これまで丸が巨人の選手たちと特別、親しげにしたとは聞いていないし、同郷の先輩に当たる高橋由伸氏ともさほど特別な関係ではなかったはずだ。

巨人以外ではロッテ、さらにはソフトバンクも、丸についての調査を進めているという。

千葉に戻るのは「家族」にとってもいいことだ。でも、広島も千葉に負けないぐらいいい街で、食べ物はおいしいし、子どもの成長にも欠かせない川や海や山の自然も揃っている。

日本シリーズが終わったばかりなので、福岡に気持ちが向きがちになる？が、新幹線で広島から１時間ちょっと。単身赴任には最適だ。

だいたい福岡ぐらいいい街は日本国内を探してもそうそうないだろう。アジアに開かれた国際都市。ソフトバンクはその地元に根を張ることで、本業でも野球でも世界基準の戦術、戦略を展開中だ。

レギュラーシーズンに目を移せば、例えば巨人の外野陣はスタメンだけ見てもめちゃくちゃだった。あれでは強くなろうという方が無理だろう。

ソフトバンクはセンターの柳田が不動でライトに上林。レフトは中村晃でシーズン終盤は「レフト・グラシアル」だった。中村晃はファーストにも入った。

ここにもしも丸が加わるようなことがあれば、カープファンとしては「それじゃ柳田と交換じゃ」と声を上げるだろう。ただし、柳田の推定年俸は５億円。２億１０００万円の丸とは金額上は釣り合わない。もっとも柳田はソフトバンクと２０１７年オフに３年契約を結んでいるのではあるが…

ところで野球をやった人なら「人の目を気にしたばかりにバットに当たるものも当たらなくなった」経験があるはずだ。

丸はレギュラーシーズンの一時期、出塁率５割越えも可能な勢いで、塁に出続けていた。それが今シリーズでは６戦を通じて２７打席に立ち、四球は第１試合初回の１つだけ。ヒットは２ランを含む４本で１２個も三振した。

やたらに空振りする場面が目立ったのは誰の目を意識した結果なのだろうか。

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レッドヘル

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