2018年12月13日、基町高層アパートの住民らに配布された文書(トップ画像)
広島のサッカースタジアム問題について、おそらくほとんどの市民・県民が知らないまま重要な決定がなされた。知らされていない、という表現の方が適切か?
12月14日付の中国新聞21面にサッカースタジアム問題に関連して、基町地区社会福祉の徳弘親利会長と基町連合自治会の瀬戸口寿一会長の連名で、地区の全戸を対象に文書が配布された、との記事が掲載された。
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hirospo.com/pickup/52173.html
中国新聞記事では「中央公園案 住民ら反対」「広島サッカー場 説明文書を全戸にっ配布」の見出しが打たれていた。
しかし、見出しを打つなら…
「中央公園広場も旧広島市民球場跡地、広島みなと公園とともに正式に候補地”昇格”」として欲しい。
この事実を認識している市民・県民が、果たしてどれほどいるだろうか?
中国新聞の記事の中では5行ほど割いて、「市が広島みなと公園、旧広島市民球場跡地を加えた3候補地から絞り込む方針を示した」と説明してある。この書き方、実にわかりづらい。
この動きをひろスポ!で紹介するとしたら…
基町住民の反対の声を押し切って、中央公園広場も正式に候補地に加えられた。旧広島市民球場跡地と広島みなと公園がすでに候補地として存在するが、ともに建設へ向けての課題があるとの立場を広島市と県、広島商工会議所がとっているため、3者横並びになったとはいえ逆に中央公園広場が候補地一番手になった可能性が極めて高い
…となる。
広島のサッカースタジアム問題は、基町地区住民のためだけのものではない。全市、全県的な視野で論ぜられるべきものだ。
先の基町地区住民に配布された文書には「基町地区活性化委員会」及び「サッカースタジアム検討委員会」に設置について、とのタイトルがついている。
このふたつの委員会は徳弘会長、瀬戸口会長のほか、関係団体の責任者5名で構成され、その名簿も記してある。
これまで住民サイドと行政サイドで話し合いを重ねてきたが、なかなか進まない。…なので、少人数で機動性を追求し、実際にやれるところからどんどんやっていく、という形に”ステップアップ”したということなのだろう。
この文書が配布された際、同時に高層アパートのエレベーターなどには次の告知も貼られた。そこにははっきりとこう書いてある。
去る11月20日及び12月6日に会合を持ち、広島市から以下の事項について説明がありましたので、お知らせします。
基町のまちづくりについて
※割愛
サッカースタジアムについて
騒音や渋滞などには十分な対応策を探ることが可能であり、今後は中央公園広場を加えた3つの候補地の中から、最終的な候補地を選定する作業に入っていきたいと考えています。
ひろスタ!特命取材班