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2019年01月10日
編集部

サッカースタジアム問題、日経が報じた中央公園一本化の余波と後追いメディア、サンフレ山本社長は「街中」のみコメント

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松井市長との面談のあとメディア対応する山本拓也社長(トップ画像)

1月10日付の日本経済新聞(以下日経)、その「広島経済」紙面が「中央公園広場案で一本化」の見出しを取り、広島のサッカースタジアム問題の年明け最初のニュースを報じて口火を切った。

ひろスポ!でも同日、このことを報じた。無論、切り口は新聞各社の報道内容とは違う。

ひろスポ!記事
広島サッカースタジアム問題、「漂流」の末に広島市、松井市長が辿り着いたのはやはり「中央公園」だが市民・県民・サポーターらの声にもよーく耳を傾けて…
hirospo.com/pickup/52908.html

この記事を読めば分かるが、サッカースタジアム問題は多くの課題や時にはウソ、欺瞞すら抱えたまま「中央公園広場案で一本化」の結論を近いうちに導き出そうとしている。

1月10日付の中国新聞は一面でこの問題を報じた。朝日新聞、毎日新聞などは報じず、放送局も1月9日には報じていない。ただ、日経だけが1月9日の段階でネットニュースに詳細を報じていた。

おそらく日経が”動いた”ことで、中国新聞が慌てて追随したのだろう。

それは1月10日付の記事内容を見ればすぐに分かる。上記、ひろスポ!の1月10日の記事ではあえて触れなかったが、両紙の報道には決定的な違いがある。

日経の紙面ではわざわざ囲みを使って本編とは別に中央公園案に反対する基町地区住民の立場も交えてサッカースタジアム問題のこれまでを「7年越し曲折の選定」「広場案、一度脱落/住民から反対…」の見出しを取り紹介している。

中国新聞にはその角度からの記事はない。もっと言えば中国新聞の一面記事は見出しは派手だが内容がない。一面にできるようなコメントもない。

興味深いのは日経、中国新聞とも松井市長はおろか、湯崎知事、広島商工会議所の深山会頭、そしてサンフレッチェ広島の久保会長の「4者」のコメントを誰ひとり、取れていないことだ。中国新聞は「関係者の話」とだけ記し、日経は12月の松井市長のコメントは引用しているが、このニュースに関するものはない。

ひろスタ!特命取材班がサッカースタジアム問題を俯瞰した限りでは、日経の報じ方が最も客観性が高いと考える。それはサッカースタジアム問題を「経済」「街づくり」と街づくりの大切な要素である「住民の目線」で消化してきているからだ。

中国新聞と日経がこの記事を掲載した1月10日は、サンフレッチェ広島の山本拓也社長と城福浩監督が広島市役所に松井市長を訪ね、新年のあいさつをする日と重なった。

例年ならテレビカメラもいないような、地味な!?恒例行事にこの日は全局がENGクルーを出動させた。(テレビ局の現場取材は昨今、機器の発達と取材経費激減のためENGカメラクルーではなくディレクター手持ちのデジカメなどで済ませるケースが格段に増えた)

松井
ズラリと並ぶテレビカメラ

松井
音声を拾うガンマイクを持つ各局スタッフと文化スポーツ局担当者

城福浩監督 松井
面談のあと記念撮影に応じる城福監督と松井市長

全局クルーは山本拓也社長、城福浩監督と松井市長の簡単な面談が終わると山本拓也社長にこの日の中国新聞、日経報道を受けてのコメントを求めた。

だが、サッカースタジアム問題を形にしていくのは4者であり、山本拓也社長もこの件に関する情報は持ち合わせていない。

よって、山本拓也社長のコメントも次のようなものに止まった。中央公園の印象を聞かれても「お答えする立場にない」と繰り返した。

山本拓也社長コメント

(記事については)寝耳に水でした。県・市・広島商工会議所が(中央公園広場を)最終候補地(のひとつ)としていることしか聞いておりません。これ以上はお答えする立場にないものと思っている。ただ場所の選定については街中に欲しいと言ってきました。そこからどういう流れになるのかは聞いておりません。お伝えできるものはこれ以上でもこれ以下でもありません。街中にスタジアムを作っていただきたい、とはずっと以前からお伝えしています。

 

山本拓也社長の応対は当然の話で、「中央公園案」については市・県・広島商工会議所の3者で基町地区住民への対応や実現可能性の調査を行う、とすでに決められている。

サンフレッチェ広島はその3者が事実上、「中央公園案」を引っ張り込んでくる時間と並行して、広島に、J1王者に、サッカー王国、スポーツ王国広島に最もふさわしいスタジアムとはどうあるべきか、その具体的な検討を進めることを3者との間で申し合わせている。

それは2016年9月14日に掲載した次の記事の中でも、サンフレッチェ広島からのリリースを引用しながら記されている。

広島のサッカースタジアム問題、「中央公園」の台頭で予想どおりの急展開、第2回4者会談のあとサンフレッチェ広島が声明発表
hirospo.com/pickup/32257.html

 

1月10日夕方、NHKニュースや民放各社ニュースでもサッカースタジアム問題が報じられた。

NHKニュースではこれまでの経緯をおおまかにではあるが報じていた。その中で現在使われているエディオンスタジアム広島は、一度に多くのファンをさばけない、あるいはサッカー専用ではない、の課題があると報じていた。

しかしその2点よりも大事なことがある。

例えば広島市の南区役所あたりから観戦に行こうと思えばマイカーとシャトルバスの組み合わせで片道2時間かかる。試合時間より遥かに往復時間の方が長い。エディオンスタジアム広島のロケーションは話にならない。

NHKなら、こうした声になっていない厳し過ぎる現実を拾い上げてはくれまいか?

また、私服姿の深山会頭が自宅前に引っ張り出され!?コメントした内容を報じた局もあった。

「中央公園は最適」「騒音、渋滞問題はクリアできる」とのコメントだったが、「最適」だと思う理由までは報じられていない。

「最適」だったかどうかは、今後の基町地区住民のリアクションや、それとともに大切な市民・サポーターの反応にもよって明らかになるだろう。

サンフレッチェ広島は「場所」を持ち合わせていないから、候補地決定の件については山本拓也社長の言うとおり「街中に欲しい」で止めてある。

もちろん、理想は本来は久保会長がすでに旧広島市民球場跡地での構想を明らかにしたHiroshima Peace Memorial Stadium案であることは言うまでもない。

その想いは多くの市民、サポーターも一緒、である。

ひろスタ!特命取材班

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