グレゴリー・エチェニケ、トーマス・ケネディで勝負かける広島ドラゴンフライ開幕黒星発進、そこに勝久マイケルヘッドコーチの壁…

2019年09月20日: 編集部

画像は広島ドラゴンフライズ期待の新戦力、グレゴリー・エチェニケ

広島ドラゴンフライズの、本当の意味での勝負をかけたBリーグ４度目のシーズンは黒星発進となった。

B2優勝はもちろん、B1で戦う地力も養うことを目指し、１２人のメンバーの半数を入れ替え、タレントを揃えた広島ドラゴンフライズだったが、2018－19年のB2王者、信州ブレイブウォリアーズとの初戦でいきなり厳しい現実を突き付けられたかっこうだ。

18－19でしのいだ第１クォーターのあと第２クォーターで15－21と後手に回ると、勝負どころの第３クォーターも20－25で取られて一度もゲームの主導権を握れなかった。

スターターに名を連ねた５人の中で出場時間最長はグレゴリー・エチェニケの37分17秒。

グレゴリー・エチェニケは、2018-19シーズンには島根スサノオマジックB1昇格の原動力で、レギュラーシーズン57試合ではいずれも先発に名を連ね1082得点（１試合平均19得点）781リバウンド（同13.7リバウンド）134アシスト（同2.4アシスト）86ブロック（同1.5ブロック）。

13.7リバウンドはB2トップ（リバウンド王）で、この日も上々の19リバウンド。

同じく2018-19シーズンには群馬クレインサンダーズでB2得点王になった新戦力のトーマス・ケネディもチーム最多の18得点で存在感を見せたが、こうした外国人勢の活躍もチームの勝利には繋がらなかった。

信州ブレイブウォリアーズは2018－19シーズン、大方の予想を裏切り快進撃。B2中地区で優勝して、プレーオフでも島根スサノオマジック、群馬クレインサンダーズを相手に４連勝して優勝した。

本来ならB1昇格だが、コート外の肝心のクラブ経営においてB1ライセンスが交付されなかったからだ。

Bリーグはライセンスの交付に当たって競技、施設、人事・組織体制、法務、財務の5項目をチェックする。その中で「ライセンス申請者の計算書類において、申請期日の属する事業年度の前年度末日現在、純資産の金額がマイナスである（債務超過である）場合は本基準は充足しないものとする」という財務項目を、信州ブレイブウォリアーズは満たせなかった。2018－19シーズン最中の３月の話である。

B2ライセンスの交付しか手にできなかった信州ブレイブウォリアーズはそれでもB2王者に上り詰めた。チームを指揮するのは勝久マイケルヘッドコーチ。そう、Bリーグ元年の2016－17シーズンに島根スサノオマジックの指揮官として広島ドラゴンフライズのB1昇格をプレーオフ”残り数秒”で阻止した好敵手である。

今回もまたその大きな影が広島ドラゴンフライズの前に立ち塞がる。そうした大きな壁をぶち壊して進んでいかない限り、広島にB1昇格の吉報は届かない。

2018－19シーズン、B2西地区優勝の熊本ヴォルターズの勝率は・７５０、同じく東地区の群馬クレインサンダーズは同・７１７、信州ブレイブウォリアーズに至っては同・８００。１０試合で２試合しか負けられない。開幕戦の１敗はたかが１敗、ではない。

9月20（金）B2 2019-20シーズン開幕戦
広島ドラゴンフライズ 75-88 信州ブレイブウォリアーズ
1Q:18-19
2Q:15-21
3Q:20-25
4Q:24-20
入場者数:2,066人
会場:ホワイトリング（長野県長野市）

【スターター】
広島:#1トーマス・ケネディ、#2朝山正悟、#8グレゴリー・エチェニケ、#24田中成也、#30古野拓巳
信州: #10渡邊翔太、#12栗原ルイス、#31三ツ井利也、#50ウェイン・マーシャル、#55アンソニー・マクヘンリー

【主なスタッツ】
広島ドラゴンフライズ
◆得点
#1トーマス・ケネディ18点
#30古野拓巳15点
#9小澤智将12点
◆リバウンド
#8グレゴリー・エチェニケ19リバウンド
◆アシスト
#30古野拓巳9アシスト

信州ブレイブウォリアーズ
◆得点
#50ウェイン・マーシャル16点
#51アンソニー・マクヘンリー15点
#10渡邊翔太13点
#31三ツ井利也13点

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