画像はNHK昼ニュースより
市民らの声、届かぬ広島市、NHK昼ニュースでもその姿勢問われる-
「平和発信」を目指す広島の新サッカースタジアム建設地の“足元”で、被爆遺構の切り取りが9月4日に始まり、今後は遺構の廃棄処理作業が進む問題で「撤去工事中止」を求めるオンライン署名が9月7日、始まった。
この署名活動では、すでに始まっている被爆遺構廃棄(一部保存)へ向けた作業の停止及び、平和発信を目指すスタジアム本体の建設と、被爆証人と軍都の足跡の両面を有する遺構の保存の「両立」を目指す。
署名サイト
キャンペーン · 軍事都市広島の歴史を物語る「輜重隊遺構」の撤去を中止してください · Change.org
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国際平和都市にふさわしいサッカースタジアムを!その建設とその足元の被爆遺構保存の両立に向け、オンライン署名開始… | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)
NHK広島放送局では9月9日昼ニュースで署名活動について紹介した。
ヘッドラインは「被爆遺構の撤去中止や現地保存を求め 市民団体が署名活動」
画面に「被爆団体・市民団体など被爆遺構の検証や現地での保存再三要望」「広島市 一部移設し保存の方針変更せず 4日~6日移設保存する部分切り離す工事」「広島市 切り離された部分以外で見つかっている遺構 記録とったうえで廃棄へ 現在撤去工事中」の各スーパーをかけた。
「保存再三要望」とのNHK側の表記に、広島市側の強硬な姿勢が見てとれる。
また今は地域ニュースの枠内だが、これが全国的な広がりになる可能性もゼロ、ではない。
なぜ、平和団体などが「遺構」にこだわるのか?
ネットには「掘れば遺構なんてどこでも出てくる」などという、一般的な声が多数上がっているようだが、そういう安易な話ではない。
原爆ドーム、新サッカースタジアム、そして今まさに「解体」から「全面保存」へと180度転換した旧陸軍被服支廠など、広島のアイデンティティ(広島らしさ)を未来に伝える貴重な価値がある可能性が極めて高いのがこの被爆遺構群だ。
だから声を上げている訳で、6月15日、中国新聞の記事で初めて遺構の存在が明らかになってからわずか3カ月でそれを全体の話合いを一度もせずに“ぶっ壊す”という広島市の姿勢がどうなのか?ということを問うための署名、なのである。(ひろスタ特命取材班)