初の4者会談に臨む湯崎知事
8月10日の4者会談のあと、報道陣の取材に対して一番、口数が少なかったのはおそらく湯崎知事だ。
「今の機運を逃さないように、建設へ向けて進めることができたらな、と…」ぐらいしか取材メモにも残っていない。
ひろスポ!が8月18日にアップした…
広島のサッカースタジアム問題で10の疑問!その1、4者会談では、本当は「中央公園芝生広場」について”論議”したのではないか?
hirospo.com/pickup/31484.html
…の記事に対してすぐに様々な反応があった。その中には港湾関係者からのメールもあった。内容は次のようなものだ。
「ダメですね。市長と知事には具体的な案はない。地元政財界の意見だけで発言しています。強い信念に基づく都市計画自体がない。何処からも非難されないように任期を終えたいばかりでしょう。知事は来年も知事選に出馬するのか、はたまた衆議院議員に転身するのかわからないが、お飾りの首長だから、誰がやったって変わりない」
この港湾関係者はネット上で8月10日に次のようにも語っている。
「知事もカッコつけたいのは分からんでもないですが、ある時期に港湾関係者に内緒で、宇品に建設しようと国交省まで行ったものの、国は広島みなと公園の『修景厚生港区』指定を変更することを認めるワケがなかった…。(中略)港湾管理者であるはずのY知事による本件に対する発言や動きに対して、港湾局は露骨に不快感を示している。まずここはジタバタせずに港湾関係者に謝罪した上で、球場跡地一本で議論すべき流れであって、バカバカしいヤラセのスタジアム建設検討協議会についても、サンフレッチェと港湾関係者に謝罪すべきです。本件は、ある意味で疑獄事件レベルの行政事故です。なんて寝言を私は言ってしまう!」
ネット上の情報と新聞報道。どちらが正しいか、どちらがガセか、とそんな論議をする時代はもうとっくに終わっている。もちろんネット上での記事や画像が訴訟問題に発展するケースはザラにある。それは雑誌、新聞媒体も同じこと。放送もしかり。
戦前の日本並みに”報道管制”の敷かれた今の広島にあっては、むしろネット上での情報の方が”深み”や”広がり”が期待できる。
それでも広島のメディアは、松井市長、湯崎知事、広島商工会議所・深山会頭の3者会談が実動組織として設置した「作業部会」と港湾関係者が長らく対峙してきたことについては、これまでほぼ忠実に報じてきた。
…が、このところまったく何も報じられなくなった。
そのため、作業部会に7月末、電話で確認したところ「今後、港湾関係者との話し合いを持つ予定はない」という答えが返ってきた。初の4者会談開催を控えた大事な時期にもかかわらずだ。
普通なら「広島みなと公園優位」のこれまでの強引とも言える流れにダメを押す形で、港湾関係者のブーイングを合いながらそれを抑えにかかる、というこれまでの構図が繰り返されていたはずだ。
この時、作業部会の担当者は「広島みなと公園優位という認識は変わらないか?」の問いに「その認識でいる」と答え、「港湾関係者と話し合いもせず何をするのか?」の問いには「交通調査を引き続き行う」と答えている。
ところで、冒頭の港湾関係者の「声」は、8月9日、メディア関係者のネット上での次の発言に対して送られてきた。
広島みなと公園へのスタジアム建設に関して、4者会談のあとの会見で深山会頭が言った「並行にして検討する」という状況は、これらの話を総合すると「並行はありえない話」となり、ブラックボックスの中ではまったく別の話し合いが行われたことになる。
そうなれば同じく冒頭にある「疑獄事件レベルの行政事故」が現実味を帯びてくることになる。
ネット上での港湾関係者の声に関連する関係者の発言
明日10日、初の四者会談
知事、市長、会頭と久保会長で…
これまで久保会長を除く三者で、スタジアムの候補地選定を進めてきました。当初は市長、知事が前のめりで宇品を推しまくり、深山商議所会頭は控えめな印象でした。
ところがこの最近、知事、市長はなんだか急に静かになって、深山会頭が前面に出て「第3の候補地」を掲げ、四者会談に漕ぎ着けました。
さーて、一体何があったのでしょう?
はーて、一体どうなっているのでしょう?
知事はこれまで水面下で、中央の船主企業や、国、国交省などに賛同を求めて動いてきた、と、各方面からは伝えられるところです。
ところが、どうやらこれが、にっちもさっちも、ね。いかないようなんですよ。蹴飛ば…(以下自粛)
宇品は事実上、すでにアウトではないのでしょうか? あ、いや、あくまでも、そんな気がするだけですけれど。
しかしそれでも、知事と市長は表向きは「宇品が望ましい」という態度を変えていません。
もし、上記のような事情で本当に宇品がアウトだとすれば、本来であれば知事と市長は「すみませんでした、宇品に建設は無理でした」と詫びて取り下げなければいけませんね。
しかし、さすがにそれはメンツもあるでしょうし、「2候補地を選んだ検討協議会」の報告を金科玉条としてきた方向性から行きますと、旧市民球場跡地しか残りません。それはできないのでしょう。加えて、知事市長ではない方で、未だに宇品に食い下がっている方もいらっしゃるようですし……。
どう、知事と市長の体面を保ちながら、うまく着地させるか。できればなるべく絶対に、旧市民球場ではない場所に……。
そこで深山会……(以下自粛)
(ちなみに、深山会頭は4日のぶらさがり会見で「検討協議会の報告に必ずしも拘束されるものではない」と発言しています。うぉ!)
はい、以上は私の寝言です。一応、各方面の情報を分析しての寝言ですが、あくまでも寝言は寝言です。
仮に、当事者に取材しても、絶対に答えは得られませんから、寝言にしかなりません。
さてこの真相を確かめるにはどうすればいいのかな〜。久保会長が「知事、市長がそうまでおっしゃるなら、宇品でいいですよ」と言ってみたら、どうなるのかな〜?
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