サンフレッチェ広島レジーナ、上野真実がWEリーグホーム初得点も地元初勝利ならずアルビレックス新潟レディースと引き分け

2021年10月02日: 編集部

上野真実（資料画像より）

2021-22 Yogibo WEリーグ、第４節（10月２日午後２時３分キックオフ、広島広域公園第一球技場、観衆1,078人）サンフレッチェ広島レジーナvsアルビレックス新潟レディース

ホーム初勝利を目指すサンフレッチェ広島レジーナは、広島出身の左山桃子をセンターバックに、チームの支柱である近賀ゆかりに替えて小川愛をボランチに、島袋奈美恵を右サイドアタッカーに起用。3人ともWEリーグ初先発で、しかも小川愛と柳瀬楓菜は大卒＆高卒ルーキーコンビ。みんなで育ちながら勝っていく、という中村伸監督の明確な意図が伝わってくる布陣となった。

試合は４・４・２のスリーラインを敷いてくるアルビレックス新潟レディースに対して、サンフレッチェ広島レジーナの“連動”が思うようにいかない時間帯が続く。相手のCKやシュートを防ぎながら前半17分、ロングパスを受けた島袋奈美恵がクロスを入れたが中央で待つ上野真実には合わなかった。

前半21分、フリースローからのボールがアルビレックス新潟レディースへ流れて２試合連続ゴール中のFW道上彩花の下へ。DF陣のプレッシャーもそのパワフルな動きに跳ね返され最後は至近距離から豪快な先制弾を蹴り込まれた。

フリースローのあとのボールキープに関しては前節までにも何度か課題になるようなプレーが目立った。今後の課題のひとつ、だ。

直後の引水タイムで「我々の意図した攻撃の部分をもう一回、振り返ってやってみよう」という中村伸監督の指示を受けたサンフレッチェ広島レジーナはそこから相手の攻撃をうまく抑えながら前線での動きを模索。オフサイドで惜しい場面を2度逃したあと、今度は自陣の深い位置からのスローインを柳瀬楓菜→中村楓とつないでさらにロングボールを木崎あおいに供給。

勝負どころと見て加速した木崎あおいは一気に中央寄りにコースを変えながら最終的には、左サイドの山口千尋にパス。そこからのクロスに中央で待つ上野真実がうまく反応し、頭でゴールネットを見事揺らして「おー！」というスタンドにWEリーグホーム初ゴールをプレゼントした。

同点となって俄然、動きにキレの出てきたサンフレッチェ広島レジーナだったが前半のシュート数は相手の7本に対して２本。

後半21分、山口千尋に替わって中嶋淑乃がピッチへ。後半23分には中嶋淑乃のクロスに川島はるなが柔らかくトラップしてシュート！さらにその1分後には小川愛からのパスを受けた木崎あおいが相手陣内でタメを作って中嶋淑乃へ。エンドライン手前からニアへのクロスに上野真実が体ごとぶつかっていったが、東京五輪代表メンバーのGK平尾知佳の右足で止められた。

後半26分、アルビレックス新潟レディースはスピードアタッカーの千野七海を投入。サンフレッチェ広島レジーナも後半29分、右サイドウイングに立花葉を、上野真実とのツートップに谷口木乃実を入れて、互いに勝ち点３を奪いにいくという“チャレンジ”を続けた。

後半30分過ぎから左山桃子が体を張ったプレーで相手の攻撃を潰し、柳瀬楓菜も最後まで走り続けた。アディショナルタイム、アルビレックス新潟レディースにあわやゴールかというシーンも生まれたがここもクリア！サンフレッチェ広島レジーナはWEリーグホームゲームで最初の勝ち点１を確保した。

中村伸監督の話
「試合を通じても、最後のところで、もうひとつ選択肢を持たしてのびのびやらせてあげられる状況を作ってあげれたらな、というのがゲームを終わっての印象です。たくさんの方に来ていただいてスタジアムに一体感を作っていただけた。そういう方々と勝ち点３を一緒に勝ち取って喜びを分かち合うということを選手たちと共有しながら進めてきたので、そこをうまく取り切れなかったのは残念ですけど、最後までしっかりファイトしてくれましたし、ノビシロある部分もたくさん見せてくれたので、これからまた根気よくコツコツ積み上げてやっていけたらな、と思います」

先発
GK　木稲瑠那
DF　松原優菜、左山桃子、中村楓、木﨑あおい
MF　柳瀬楓菜、小川愛、川島はるな
FW　島袋奈美恵、上野真実、山口千尋

サブメンバー
福元美穂
松原志歩
近賀ゆかり
齋原みず稀
立花葉74分（←島袋奈美恵）
中嶋淑乃66分（←山口千尋）
谷口木乃実74分（←川島はるな）

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