契約更改終了、広島の曾澤翼は新井さん、黒田さんらに続く将来の監督候補、しかも野村克也さんらに倣い「代打オレ」？

2021年12月13日: 編集部

画像は曾澤

広島の曾澤翼捕手が12月13日、現状維持の推定年俸１億８０００万円プラス出来高払いで契約を更新した。来季が3年契約の最終年となる。

チームの選手会長も務めていた曾澤は２０１９年10月10日、この年に取得した国内フリーエージェント権を行使せず、広島に残留すると発表した。10月１日に緒方監督の退任が発表され、７日に佐々岡監督の就任が発表された直後、という流れになった。規定打席にこの年初めて達した強打のキャッチャーにはいくつかの球団が調査に乗り出していた。

ところで12月11日に6球団共同発起人により開催された「野村克也さんをしのぶ会」は大きなニュースとなり、テスト生入団だった野村克也さんの球歴も改めてクローズアップされた。

野村克也さんは実働27年で45歳までプレーした。

その訓えを受けた選手は星の数ほどいる。ヤクルト高津監督もそのひとりで“野村野球×広島育ち”が日本一の原動力になったもの、とひろスポ！では解釈している。

高津監督は野村克也さんがヤクルト監督になって２年目、１９９０年のドラフト3位。その前年、１９８９年のドラフト2位が古田敦也さんだ。

近鉄球団が消滅した２００４年、球界再編の嵐の中で「戦う選手会長」として日本プロ野球の歴史に大きく関与した古田敦也さんもやはり42歳までプレーした。しかも野村克也さんと同じで選手兼任監督、「代打オレ」を実践した。

NPBで古田敦也さん以来7年ぶりの兼任監督となったのもやはり捕手で谷繁元信さん（プロ野球解説者）だった。2年間の「代打オレ」のあと２０１５年９月、44歳で現役引退を発表した。谷繁元信さんは広島県北出身。１９８８年ドラフト１位で大洋（現DeNA）に入団した。高卒１年目から一軍80試合に出場した。当時の指揮官は11月12日に亡くなった“カープV１”監督、古葉竹識さんだ。

捕手というポジションはタフさが要求され、メジャーリーグでは投手同様、休息を挟みつつ試合に出るものとされている。しかし、日本では野村克也さんの存在がその後の名捕手たちにも“無事これ名馬なり”を地で行く気の遠くなるような数字の積み重ねを可能にした、と考えていいだろう。

それと関係があるのかどうかは別にして、労働組合日本プロ野球選手会、歴代選手会長は過去9人中、3人が捕手…

以下、労働組合日本プロ野球選手会HPより引用

中畑清　昭和60年11月5日就任

原辰徳　平成元年7月25日就任

岡田彰布　平成4年7月26日就任

正田耕三　平成7年12月5日就任

古田敦也　平成10年12月4日就任

宮本慎也　平成17年12月1日就任

新井貴浩　平成20年12月4日就任

嶋基宏　平成24年12月8日就任

炭谷銀仁朗　平成29年12月7日就任