瀬戸内、広島商、市立呉など８強出揃う、英数学館は近大福山に無念のコールド負け、快進撃続けた竹原も８強ならず

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2022年07月23日: 編集部

画像は崇徳戦の初回、先制のホームを踏んだ背番号１の新納涼介（３年）を出迎える竹原ベンチ

第１０４回全国高校野球選手権広島大会第11日（７月23日）

４回戦８試合が４球場で行われベスト８が出揃った。

鶴岡一人記念球場
瀬戸内９－０祇園北（七回コールド）
広島商８－１舟入（七回コールド）

ぶんちゃんしまなみ球場
呉港４－２如水館
市立呉23－２呉宮原（五回コールド）

エブリイ福山市民球場
盈進12－２海田（五回コールド）
尾道６－３誠之館

三次運動公園野球場
近大福山８―１英数学館（七回コールド）
崇徳５－２竹原

★英数学館、広陵のその先に進めず…

瀬戸内は昨夏準Vの祇園北に９－０七回コールド勝ちで昨夏に続いてのベスト８入り。宮本祐生哉（２年）がジャスト１００球で１安打完投。

ノーシードから勝ち上がってきた広島商は11安打で舟入に８対１、七回コールド勝ち。しかし30年ぶり４回戦進出の舟入も意地の９安打を放った。

第２シードの呉港は４対２で如水館を振り切り、昨夏のベスト16から前進。

市立呉は、3回戦で可部に16対９コールド勝ちした呉宮原に23対２五回コールド勝ちした。

堅実な試合運びで勝ち上がる第３シードの尾道は、誠之館のエース門田知将（３年）から10安打を放ち、６対３で逆転勝利。

３回戦で広陵を”撃破”した英数学館はそこから中２日で広陵戦完投のエース末宗興歩（３年）をセンターでスタメン出場させ、後半勝負を目指したが六回を終えて１対４の劣勢。最後は満塁のピンチで末宗興歩が適時打され１対８で七回コールド負けとなった。

竹原左腕エース新納、崇徳打線に挑む…

35年ぶりにベスト16に名を連ねた竹原は春の広島大会準優勝の崇徳に序盤は互角の戦い。しかし頼みの左腕エース新納涼介（３年）が10安打され２対５で目標とするベスト８には届かなかった。

崇徳の先発は2年生左腕の片山翔太。7月20日の神辺旭戦では1番をつけた宮原廉（３年）が先発で片山翔太が後ろだった。

竹原はその片山翔太の立ち上がりを捉えて二番を打つ新納涼介の内野安打などで二死一、二塁として五番原田迅（１年）が中前に先制適時打。三回には新納涼介が右越え三塁打を放ち、福田海翔（１年）の右前打でホームに還った。

三回表、２点リードで竹原はどう戦うか？

しかしその裏、先頭の九番中村龍哉（２年）の際どい当たりがショート内野安打となり、そこから送りバントや、虚を突かれるバントヒットや盗塁でかき回されると、四番堀内慎太郎（３年）に同点打を許した。

続く四回の守りでも、バントからヒッティングに切り替える相手の攻撃に対応しきれず、この回もまたバンドヒットを決められたりとバタつく中で２失点。五回にもミスが続いて５点目を失い、反撃に転じたい打線は三回途中から出番となった宮原謙の前に３安打止まりだった。

試合後、迫田穆成監督は「今年、いろんな人からおめでとう、おめでとう言われてね、みんなのおかげで3勝できてほんと良かった、その良かったことを今度は1年生がもっと続けにゃいけんのよ、そがいなことを考えてやってください、ＯＫ？」と選手を労い、チームの中心に据える1年生にはさらなる奮起を促した。

2回戦の廿日市戦では１５１球完投、18奪三振をマークした新納涼介はこの日も１４２球完投…

「今までより、真っすぐも変化球も打たれたのでびっくりしました。コースに投げても当てられて飛ばされるので投げにくかったです。ストライク先行は毎回意識してやったんですけど、ちょっと課題が残りました。悔いはないですけど…」

高校で野球を続けるつもりはなかったのに、同校を率いてまだ１年たらずの迫田穆成監督に誘われ、１年生の９月から10人に満たない部員の仲間入り。そこから幾多の経験を重ね、最後の夏は４試合に投げた。

高校卒業後も社会人で野球を続けるという次なる目標を見据えながら、新納涼介の口から出た言葉は「最高の仲間にも会えたんで、監督さんにも恵まれて良かったです。みんな頑張ってくれて崇徳とここまで戦えて本当に良かったです、1年生はもっと成長すると思うので甲子園に行って欲しいです」だった。
（広島スポーツ100年取材班＆田辺一球）

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