画像は島内
7月9日 ●3-5巨人(マツダスタジアム)
巨人 000 300 020 ・5
広島 001 001 101・3
広島通算77試合38勝35敗4分け(首位陥落、巨人に1差の2位)
18時開始・3時間4分、26,907人
相手先発 山崎伊6回1/3、4安打3失点
広島本塁打 -
巨人本塁打 岡本和15号3ラン
広島登録抹消 -
広島スタメン
一番センター秋山
二番ショート矢野
三番ライト野間
四番サード小園
五番ファースト坂倉
六番レフト大盛
七番セカンド菊池
八番キャッチャー曾澤
九番ピッチャー森下7回107球6安打3失点(自責2)
●島内(38試合6勝6敗)
黒原
ハーン
新井カープ2位後退…6月7日以来守ってきた首位の座を巨人に明け渡した。
勝負どころではことごとく相手の主砲、岡本和が絡んだ。
相手のエラーに乗じて秋山の犠飛で1点を先制。一塁側ベンチの新井監督が笑顔になった直後の四回、この日森下が投じた54球目をライトスタンドに打ち返された。本拠地での連続無失点イニングを39で止められる15号3ラン。今度は三塁側ベンチで阿部監督が安堵の表情を見せた。今季ここまで6戦4敗2分けと分の悪いマツダスタジアムで、主砲の一振りが試合をひっくり返してくれたのだから無理もない。
六回に1点差とした広島打線は七回、二死三塁のチャンス!ここで巨人ベンチはケラーにスイッチした。広島ベンチの策は森下の代打松山…ではなかった。打席には22打席ヒットの出ていない上本。結果は同点右前打。新井采配が冴えた。
だが八回のマウンドを任された島内が一死二、三塁から岡本和に右犠飛を許し、続く門脇にも右前適時打された。155キロ、153キロ…懸命に投げ込む真っすぐを簡単に弾き返された。今の打線にはこうした展開で反発できる力を持ち合わせてはいない。
先のバンテリンドームナゴヤで0-2、1-2、1-2のスコアで連敗して、仕切り直しを目指した本拠地では3-5のスコアで都合4連敗。さらに範囲を広げると10試合で2勝8敗と急ブレーキがかかった。しかも連敗中に黒星がついたのは床田、大瀬良、栗林、そして島内だから総崩れと言っていい。
だが、この試合前まで先発防御率2・13、救援陣防御率1・94はともにリーグトップの数字だから、連敗の責任は打てない打線にある。3点取ったと言っても1点目はショート泉口のアシストがなければ入っていない。森下のバスターはゲッツーコース。それをわざわざ足に当てて、外野まで転がしてくれたのだから…
試合後、本塁打と打点で二冠となる岡本和の、控え目な?声がマツダスタジアムに響いた。
-カープの先発は巨人戦7連勝中の森下投手でした。
「ほんとに、あのー、めちゃくちゃいいピッチャーなんで、チャンスは少ないだろうなと思ってましたし、そのチャンスでランナーを返すことができて良かったと思います」
一塁側ベンチ裏の会見室では新井監督が信頼して起用し続けてきた島内の登録抹消を口にした。リーグ最多タイの38試合に投げ、しかもこの暑さ。気分転換も兼ねた再調整が必要だ。
振り返れば阪神、DeNAともゲーム差なし。順位をいちいち気にしていたらこの先、とてもやってはいけない。大事なのは最後まで優勝争いに絡んでいくためのポジション取りとチーム力の整備。順位が日々、変動する究極の”変動制争場”突入で、青天井を泳ぐコイの姿が見られるのはいつの日か…