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画像はＧ７広島サミット記念碑とそこから見渡す広島の風景

右手前はバイデン大統領、左奥が岸田首相の記念碑

岸田文雄首相（67）は８月14日午前10時過ぎ、９月に予定される党総裁選に出馬しない考えを周囲やメディアに伝え、11時30分過ぎからの会見でその考えを表明した。２０２１年10月４日の首相就任から約３年での退陣となる。

広島市中区に店舗を構え、定期的に岸田首相とやりとりしている店主は「安倍さんのおかげで、いろいろな尻ぬぐいをさせられた。河井夫妻の選挙違反事件でも全部、分かっているから自ら動こうとはしなかった。金と政治の問題、そして統一教会問題…」と話した。

岸田首相のタクトで実現した２０２３年5月のG7広島サミットでは、国内外に大きなインパクトを与えたようにも見えたが、しかし平和都市から発進した“声”と、核廃絶など具体的な成果とは、まったく別次元の話でしかなかった。

サプライズで広島の地を踏みしめ「ウクライナのバフムトで起きている破壊とかつての広島の写真が似ている」との声を発したウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は今もロシアとの戦禍の最中にいる。

原爆慰霊碑の前ほかで記念写真に収まったグレートブリテン及び北アイルランド連合王国（イギリス）のトップとして参加したリシ・スナク首相は７月５日にその職を辞した。アメリカ合衆国のジョセフ・R・バイデン大統領も７月21日、秋の大統領選挙からの撤退を表明した。

平和大通り東詰めに位置する岸田首相の”本拠地”比治山のエントランス広場には、２０２３年11月、広島・山口両県の72ロータリークラブによるＧ７広島サミット記念碑が設置された。

7首脳と欧州連合大統領、欧州委員長の9人が、原爆資料館で残した芳名録メッセージが転写された桜御影石製の記念碑９基が広島の街を見渡している。広島平和記念公園の中にも期限付き「G７サミット記念館」が開設されている。

そこに立てば青空と緑と平和大通り周辺の街の様子が目に飛び込んでくる。ひと言で言い表すなら「平和な風景」。それは戦後、79年という時間の経過とともに築かれた。

だが、我々がどんなに不戦を誓っていようともこの、いつまたこの記念碑や原爆ドーム上空を、無数のミサイルや戦闘機が飛び交うような事態になるとも限らない。

元ウクライナ軍総司令官のヴァレリー・ザルジニー氏（現在はウクライナの駐英大使）は先ほど「平和への道は戦争を経由することもある、ということです」と英国内で開催された地上戦カンファレンスで語ったという。

そんな国際情勢とともにあった岸田首相はおよそ３年の任期中、広島にどれだけのものを残したか？広島スポーツとの関わりにおいても、例えばサッカー日本代表の森保一監督と”ノート交換”するなど親密な関係にあったが、平和×スポーツの力が岸田首相の意思によって増幅されたという確たる事象は現時点では見当たらない。（ひろスポ！広島スポーツ１００年取材班＆田辺一球）

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