画像は玉村昇悟
7月30日 〇6-3DeNA(マツダスタジアム)
DeNA 000 000 003・3
広 島 014 010 00X ・6
広島通算88 試合45勝39 敗4分け(首位巨人に2差の2位)
18時2分開始・2時間35分、29,426人
相手先発 濵口5回5安打1失点
広島本塁打 -
DeNA本塁打 牧16号3ラン
広島登録抹消 ▼シャイナー△林
広島スタメン
一番センター秋山
二番ライト野間
三番レフト中村貴
四番サード小園
五番キャッチャー坂倉
六番ショート矢野
七番ファースト松山
八番セカンド菊池
九番ピッチャー玉村〇(8試合2勝3敗)9回133球5安打3失点(自責0)
6対0のまま九回を迎えて快挙まであとアウトひとつ。しかし玉村が投じた128球目は左翼席まで弾き返された。本当は126球目で試合終了だった。八回からファーストの守備固めに入った田中がファウルフライを落とす、というアクシデントがあった。
牧に許した16号3ラン、しかし自責はゼロ。
お立ち台に上がった玉村は今季2勝目がプロ初完投勝利となった感想を聞かれると「その前にバントをしっかり練習します」と答えた。第1打席は2度バントをファウルにして結果、投ゴロ併殺打。第2打席は2度バントで空振りした挙句、3バントも失敗した。
だが投げる方では140キロそこそこの真っすぐにカーブ、スライダー…坂倉のサインに頷きながらたんたんとゼロを積み重ねた。六回には3者三振。そこでもひょうひょうとした態度は変わらず、けっきょく8つのの三振を奪い、許したヒットは5本だった。
打のヒーロー矢野もまた、インタビュアーの最初の質問にはまともに答えようとはしなかった。
「その前に、今日、僕のお兄ちゃんが(都市対抗)社会人の決勝で試合やったんですけど、お兄ちゃんも4打数4安打3打点2ホーマーらしくて、優勝したそうです」
スタンドが沸く中「兄弟そろっての大活躍、本当におめでとうございます」の名司会?で話は何とか修正が効いた。その中で矢野は「チャンスに打ちたいという気持ちは常にあるので打てて良かったです」と真面目にコメントした。
DeNA先発の濱口を3回でKOするその原動力が矢野のバットだった。二回の第1打席では初球のスライダーを捉えて右中間へ三塁打。菊池の左前打で先制のホームを踏んだ。
三回の第2打席では2点を加えてなおも一死二、三塁のチャンスにボールカウント1-1からの低目のフォークを叩きセンター前への2点タイムリー。五回の第3打席でも初球の116キロをライト前に落として3打数3安打3打点!第4打席は空振り三振だったが今季初の六番で大暴れした。
開幕ショートは小園で始まった今シーズン。だが5月、6月と「ショート矢野」のスタメン出場が増え続け、7月はこれで全17試合ショートに固定されている。どうやらそれが首脳陣の出した答えのようだ。
打順は七番と二番を試されてきた。将来的に二番にハマるなら万々歳だろう。
6月末の時点で・236だった打率はこの日を追えて・242と”微増”したにづぎない。だが、バットをひと握り短く持ち、広角にしかもヘッドの効いた打球を飛ばす場面は確実に増えつつある。今季6度目の猛打賞はフロックなんかではない。
2月のキャンプも開幕も二軍で過ごし迎えた玉村も、開幕戦から5試合はベンチスタートだった矢野も、自らの力で新たなステージへと進みつつある。試合後の新井監督もふたりの活躍ぶりを褒めていた。大事な3連戦の初戦に、登板日が一度雨で流れて中22日となった23歳左腕を投入する、これぞ”新井流”の極意…