画像は1月17日のフジテレビ会見について報じるスポーツ各紙
フジテレビの“中居さん女性トラブル事件”に関するひろスポ!のジャッジは「オウンゴール予想値95%」だ。欧州サッカーなどでは「任意のシュートチャンスが得点に結びつく確率」を0~1の範囲で表す数字がよく引用される。1に近いほど得点が決まる可能性が高い。AIが弾き出すモノでタッチ種別(ワンタッチ、ツータッチ以上、セットプレー、その他)やゴールへの距離など様々な角度から導かれる。
ひろスポ!は1月17日のフジテレビ港浩一社長の会見や“中居さん女性トラブル”を報じた各メディア記事内容、SNSにある関連情報、マスメディアの現在地やその“ウラの顔”などから今回の一件においてフジテレビがオウンゴールで敗れ去る「予想値」を1月18日正午時点で90%と結論づけた。
ひろスポ!がこの件にこだわるのは、“こうなること”がかなり以前から予想されていたから。だ。中居正広さんは2023年3月開幕の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)や2024年11月開幕の世界野球プレミア12で侍ジャパンの公認サポートキャプテンなどを務めている。野球少年・少女らにとっても特別な存在で、このような騒ぎを起こしていいはずもない。
ひろスポ!は「あれっ?」と違和感を持った件はなるべく記事にする。あとになってそれが必ずそれが効いてくる。今回もそうだ。
ひろスポ!は2024年1月11日に、その3日前に吉本興行から無期限活動休止を言い渡された松本人志さんに関して下記見出しの記事をアップした。
文春砲浴びた松本人志に「このまま表舞台から…」の声、たぶんそうなるかも?同じく被弾の中村奨成は「生き残る」… | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア
上記記事で記述した通り、松本人志さんは事件を暴露された週刊文春編集長らを相手に5億5000万円訴訟を起こしながらけっきょくは自らその矛先を収め、この年末年始に目指していた地上波復帰もかなわなかった。
さて、前日17日のフジテレビ社長会見を受け、様々なメディアがたくさんの情報を続々と流している。全部読み切れないほどだが、同日午後7時からのNHKニュースの中の社長会見部分が簡潔によくまとまっていたので以下、参考にしたいと思う。
1月17日NHK夕方ニュースの中で流された内容(抜粋、太字はひろスポ!による)
フジテレビは中居さんと女性とのトラブルにフジテレビ社員が関与していたと報じられたことに対して、当初否定するコメントを発表していましたが、この点についても調査委員会の調査にゆだねるとしています。
港社長は、中居さんとトラブルがあった女性が社員かどうかは明らかにできないとしたうえで、一昨年6月下旬に女性の変化に気付いた社員が声をかけ、話を聞いたところ、極めてセンシティブな問題だった、当時の判断として事案を公にせず、仕事に復帰したいとする女性の意思を尊重し心身の回復とプライバシーの保護を最優先に対応してきた、と説明しました。
ただ、女性が私たちの思いとは別の受け止め方をしているという年末からの一部報道もあり、今となっては適切だったのかどうかと思うとこともある、と述べました。
また、被害者の証言の中で、フジテレビの社員が女性とタレントをふたりきりにして接触させるのが常態化していると報じられているが、これは事実かと問われたのに対し、会社側はそういうことがなかったと信じたいと思うがそれも含めて調査委員会にゆだねたいと述べました。
引用は以上
この一件のポイントをシンプルに言い表すと…
・事件被害者は事件当時、どこに所属して職種は何だったのか
・中居さんと女性ふたりだけの問題か、そこにフジテレビ男性社員が噛んでいるのか
・関連記事などに頻繁に出てくるフジテレビアナウンス部(室)は、この事件とどう向き合おうとしているのか
・2023年6月発生の事件を早期に認識した会社側(社長含む)が2023年12月下旬の週刊誌報道のあとまで沈黙を貫き(報道から29日も経過してやっと社長会見)視聴者やスポンサーを欺こうとしたのではないか
…だろう。
中でも最大のチェック項目は、2024年12月26日、文春関連報道が出た夜には社内納会で「大縄跳び対決に参加してはしゃいでいた」(東スポ)という疑惑のフジテレビ社員の存在だ。男性社員は1月15日に「出社停止」=取材されないように姿を晦ました?
関連記事やネット情報の中には被害女性がフジテレビ所属だったことを匂わせ、局アナ(契約状況は別にしても)だったと指摘する声が多々ある。
仮にその当時、アナウンス部に籍を置く女性が被害者であるならば、フジテレビ男性社員は“そんなこと”を平気でやらかす人物、ということになる。
問題の根が深いのは。この男性社員と中居正広さんの関係が、松本人志さんとの関係と重なる部分が多いことだ。
この男性社員が関係するフジテレビ「まつもとtoなかい」がスタートしたのは2023年4月で、当時のフジテレビ番宣の中には「番組支配人の松本人志&中居正広」というコピーがある。支配するのはしかし、番組だけじゃなかった…
2023年12月27日、松本人志さんは「文春砲」により、2015年にあった“古傷”を暴露された。その舞台はグランドハイアット東京。中居さん事件の被害者の女性も、やはり同ホテルにも呼ばれている。
2024年1月、松本人志さんがテレビ出演不可となった時点で、フジテレビは番組を終えるべきだった。ところが「まつもtoなかい」の番組名を「だれかtoなかい」に差し替えて延命させた。出演者を自死に追い込んだ「テラハ」の反省など数々の過去の失敗がまったく生かされていない。人権軽視。そんな体質が染みついている。それから半年も経たないうちに「おろかnaなかい」の出番?となり、訴えられたなら犯罪者に成り下がるような行為に至ったという図式にならないか?
そんなこんなで、NHK夕方ニュースにあった「会社側はそういうことがなかったと信じたいと思うがそれも含めて調査委員会にゆだねたいと述べました。」などという社長発言はサイテーであり、それならもう取材・報道業務は止めてくれ!と言いたい。自社内の事件すら真実に迫ろうとせず調査員会に丸投げするなら、偉そうに他人や他の組織をどうだ、こうだと報じる資格なない。
繰り返しになるが…
松本人志 フジテレビ男性社員とフジテレビ事件関連番組 中居正広 フジテレビアナウンス室
この5つの存在とその関係をメディアが掘り下げていけば、港浩一社長はオウンゴールでその地位を失うことになるに違いない。事件の真相を知る立場なのに、自身の地位を守ろうとするから、そのディフェンス網はズタズタ。フジテレビの全うな人たちとその下で働く関係者たちから怒りの一撃があってもおかしくない。会見からネットメディアや週刊誌メディアを締め出し、さらには出席したメディアの動画撮影さえ禁じた17日会見のフジテレビ経営陣の姿勢は、ひたすら自陣ゴール前を固めようとしたものだろうが、そんなことをすれば火に油を注ぐだけ…
ひろスポ!では読売新聞主筆だった渡辺恒雄さん死去の記事の中で、2004年にあった球界再編事件とこの一件にまつわるメディアの「旧大陸の住人」と「新大陸の住人」についても報じたが、あれから20年ちょっとで「旧大陸」は当時の予想通り激震に見舞われることなり、どんどん「テレビ離れ」が加速していく。今この瞬間にもフジテレビ系では相変わらずのバラエティ番組などがオンエアされているが、それを見るともう「悲しい」という言葉以外には見当たらない。(ひろスポ!メディアラボ班&田辺一球、この記事は福山大学、福山平成大学の「スポーツとメディア」講義用にも構成されています)
1月18日午後7時以降加筆↓
18日、明治安田生命は当面、テレビへのCM差し止め、日本生命も提供している2つの番組のCM差し止めを発表した。トヨタ自動車もフジテレビで放映中だったCMをACジャパンに差し替えたと明らかにした。NTT東日本、アフラック生命保険も…
CMを差し替えてもスポンサー側に相当分の広告費は返金されない。それでも局のイメージが自社製品・サービスに被ることを拒否する動きだ。フジ山が大噴火する前にその裾野から逃げ出したという状況で、18日のフジテレビでは震災やコロナ禍などの非常時でもないのにACジャパンが何度も流される非常事態だ。フジテレビ経営陣は早く手を打たないと、火口から流れ出たマグマによってまずは社長室とコンテンツ制作司令塔である編成局を、次いでアナウンス室長デスクやコンプライス室などを焼け野原にされる…
1月19日午前8時↓このネット記事を追加、元テレ東社員で現場を熟知する田淵 俊彦さんの「プレジデントオンライン」記事で、今回のひろスポ!の記事内容にオーバーラップしています。
CMが「ACジャパン」になっていく…中居正広氏を起用し続けたフジテレビ社長に現役社員が抱く“強烈な違和感”
ひろスポ!関連記事
2024年広島スポーツ重大ニュース#3~渡辺恒雄さん死去、旧大陸の新聞・放送メディアから新大陸ネットメディア移行期勃発のカープ消滅危機・球界再編から20年… | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア
(2024年12月31日掲載)
報道機関でありながら暴走辞めないフジテレビに<僕らの未来>はない…中居正広さん女性トラブルで阪神大震災30年の日にフジTV社長会見もすでに自爆、か!? | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア
(2025年1月17日掲載)
↓1月21日追加情報東洋経済オンライン
「フジテレビ問題」の根源は“経営不在”にある 2010年代から「一人負け」に陥ってしまった(東洋経済オンライン) – Yahoo!ニュース