「カープナイター」を中継する中国放送、RCCラジオの6月13日、広島対オリックス戦(三次きんさいスタジアム)実況中継が試合開始から間もなく再三、長時間に渡って途絶えるトラブルに見舞われた。
当初は、実況中継が途絶えたあと、そのままCMに逃げて、CMが終わると、何の説明もなく広島市中区基町にある中国放送内スタジオで繋ぐ、という聴いている側には何のことかわからない構成になっていた。
ところが何度も現場からの中継が途絶えるため、途中で「機材トラブル」を明かす、という後手後手の対応に。
その後も、スタジオ内で繋いでいたが、急きょ持ち込まれたニュース原稿の漢字に詰まるなど、スタジオ担当者の繋ぎもまたヨレヨレ…。
この日のラジオ中継には三次市ほか、複数のスポンサーがついている模様。
このあとどうなるのか?と気をもんでいると、ベンチ裏に控えるレポーター役のアナウンサーが「代打」で登場!おそららく携帯電話で「実況」を現場から送り込むという奇策に出て、ナイター中継をそのまま継続…(当然、解説者不在)
けっきょく、正常に戻ったのは四回裏(午後6時54分ごろ)からで、いきなり実況アナと解説者による通常の放送に戻るという大技?に出た…
RCCラジオのプロ野球中継では今シーズン、「当日の新聞に掲載されていた解説者が別の局の解説担当だった」という仰天!ミスも犯しており、この時もまた担当アナが「代打」起用を頼まれた別の解説者が放送ブースに到着するまで”ひとりしゃべり”で繋ぐという荒業をこなしている。
「やらせ」や「人権侵害」ほか、かつては考えられなかったようなトラブルが放送業界では頻発し、NHKでさえ、スーパーやフリップ(番組中、視聴者の理解を助けるために用いるグラフや表などが書かれた大型の カード)の誤字訂正をしょっちゅう繰り返している。
特にローカル局においては、”人減らし”と極端な外注化の弊害と、それに伴う現場の士気の低下が懸念され、機材更新の遅れ、技術継承の難しさなど様々な問題に直面している。と同時に「放送外収入」の柱となるべく新事業を見い出せないまま、通信メディアの台頭によってじわじわと追い込まれつつある。
ラジオにおいてはなおさら、でラ・テ兼営局では、今やラジオは「お荷物以外の何物でもない」(放送関係者)という状況。仰天ミス!連発の背景を探っていけば、そんな放送業界の現実が垣間見えてくる。