2016年3月3日にあったサンフレッチェ広島、久保会長の会見では中国新聞記者に「逆に聞きますが、あなたはなぜ旧広島市民球場跡地ではダメですか?」の言葉が投げかけられた。(トップ画像は5月13日会見から)
今回、広島の新サッカースタジアム問題を再考にするにあたって、最初に掲載したひろスポ!の記事は次のものだった。
広島新サッカースタジアム取材班にお叱りの声!中国新聞投書にも、広島中央署盗難ほか「公権力に不審募る」の声
hirospo.com/pickup/38520.html
この記事の冒頭で、ひろスポ!に届いた読者の方のメールを紹介した。メールは次のとおり。
「最近、広島のサッカースタジアムについて取り上げないのはなぜですか?ネタがない?考えすぎかもしれませんが、今季サンフレが弱いのは、サッカースタジアム建設の関係もある?最近、久保会長も出なくなりましたよね?」
このご指摘を頂き、これまでに合計4度、サッカースタジアム関連の記事をアップした。広島のサッカースタジアム問題を、広島ならではの視点でもう一度俯瞰するのがその狙いだった。
と、同時にこの読者の方のメールの内容にもお答えするよう努力した。だが、まだその作業は終わっていない。
「最近、久保会長も出なくなりましたよね?」
この部分の回答が抜けている。
サンフレッチェ広島の久保允誉会長は昨年、昨年3月3日午後3時から、旧広島市民球場跡地への新サッカースタジアム「Hiroshima Peace Memorial Stadium」概要を発表した。
それは、広島市・広島県・広島商工会議所が執拗に「優位」という2文字を連呼していた広島みなと公園へのスタジアム建設に危機感を抱いての会見だった。サンフレッチェ広島は仮に広島みなと公園へのスタジアム建設が決まってもそこは使わない、経営的に見て使えないと明言し、旧広島市民球場跡地への独自建設プランをその場で披露したのだった。
さらに、そのプランを肉付けした内容を昨年5月13日、旧広島市民球場跡地を見下ろす広島市中区のエディオン広島本店で発表した。「将来的にサッカーJ1サンフレッチェ広島のホームグラウンドとしても活用させていただくことを前提に」旧広島市民球場跡地で展開するサッカースタジアム「Hiroshima Peace Memorial Stadium(仮)」の実現に向けサンフレッチェ広島は大きく舵を切ったかっこうになった。
これに慌てたのが中国新聞だった。中国新聞はまだ旧広島市民球場が健在だったころからすでに「跡地利用」に関して主導的な役割を果たし、広島市との間で着々と手も打ってきた。
次の記事では、その典型的な動きが紹介されている。
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だからなのだろう。
3月3日の会見の際、中国新聞の記者が矢継ぎ早に”旧広島市民球場跡地はダメでしょ”的な質問ばかりするので、とうとう久保会長から「逆に聞きますが、あなたはなぜ旧広島市民球場跡地ではダメですか?」のひと言が飛び出したのである。
久保会長がわざわざ中国新聞の記者へ直接そう問うたのにはそれなりの訳があると、そうその場の空気から感じ取ることができた。
広島市や県、そして中国新聞社が水面下でどんな動きをしているか、それを見透かしてのことではないか?
自分たちの思いを伝えようすると、見えない力がそれを妨げようとする。そんなことがたくさんある、とそうつぶやいたサンフレッチェ広島関係者は、確かにいる。
そうでなければ、あんなやり取りにはならない。中国新聞の記者の質問内容はすべてアンチサンフレッチェ広島側に立ったものであり、もっと言えば、旧広島市民球場跡地に作るな、と言っているのも同然、とそう理解した方がすべて合点がいくのである。
ひろスポ!記事
サンフレが旧広島市民球場跡地に来るとそんなに困るのか!中国新聞記者の質問に久保会長「逆に聞きますが、あなたはなぜ旧広島市民球場跡地ではダメですか?」
hirospo.com/pickup/27148.html
広島新サッカースタジアム取材班